四話 ページ5
その日から訓練を重ね、7才を迎える頃には大人を軽々と倒せるようになっていた。
こちらの世界、というかこの島にも学校というものは有るようで、親に半ば無理矢理で小学校に入学させられた。だが記憶のお陰で飛び級に飛び級をして、大学卒業という偉業を成し遂げた。A、齢9才の春である。
50回も人生を生きたのだから当たり前だが、周りはそれを知らないし話す気も無かったため、Aを神童だと囃し立てた。
そして極めつけにその美貌である。
幼くとも分かるその美しさは人々を引き付けた。
だが
将来有望であると言われた少女は今日の早朝、旅に出ることを決意した。両親には話していない。
家のテーブルの上には手紙を置き、茶色いフード付きのマントを羽織る。そして必要なものをショルダーバックに詰め込み家を出た。
人っ子一人外へ出ていない町を歩く。
辺りはまだ少し暗くもやがかかっていたて前が見づらいがしっかりと前に進んで行く。
すると丁度日が出てきて、日の光がAを刺すように照らした。それは眩しかったが、Aの背中を押すような優しい暖かさがあった。
「今日はいい日になりそうだ」
笑みをこぼし港を目指した。
港にはそれなりに大きい船がある。こっそりとAが作った船である。船大工をやっていた知識を生かし、時間をかけて作った。しかもソーラーパネル(これも作った)付きで電気が使える。そのほかにも沢山の機能を付けた。
なかなか良く出来たと思うんだよね
この船で俺は世界中を旅するんだ。
「行ってきます」
決意と自信に満ちた眼差しでしっかりと家の方を一瞥し船を出した。
_____
丘の上にある、少女がいなくなった屋敷では港を見つめる男女が微笑んでいた。
女は男を見て気になっていたことを聞いた
「貴方、本当によかったの?何も言わないで送り出して」
「あの子だって私達に何も言わなかっただろう?きっと、何か事情があるのさ。大丈夫、あの子は強いし、料理も出来る。何処に出したって恥ずかしくないぞー!」
子供のように口を大きく開けて笑う男は胸を張って言った。
「ふふふっ、貴方ったら。本当は寂しいんでしょう?」
女は面白そうに笑って、男の心を見透かした
男はその言葉に顔を赤らめて_うるさいっ_とそっぽを向いてしまう。棘のある言葉だったが、赤い顔で全く恐さは感じられなかった。
男はおもむろに窓に目線を戻し、慈愛に満ちた瞳で海を見つめる。
「いってらっしゃい、A」
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーアイテム
革ベルト
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキーナンバー
8
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
おみくじ
おみくじ結果は「末凶」でした!
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小さな虫(プロフ) - ルナさん» 読んでいただきありがとうございます!物語の進行上、ロシナンテに関してどうなるかは、後先考えずに書いているので、私にもわかりませんwですが、前向きに検討させていただきます!コメントありがとうございました! (2020年5月24日 1時) (レス) id: a1687602fd (このIDを非表示/違反報告)
ルナ(プロフ) - 小説読ませていただきました!面白かったです!原作崩壊にともない救済措置をするキャラクターにロシナンテを入れていただけたら嬉しいです! (2020年5月24日 1時) (レス) id: 0170e44a0f (このIDを非表示/違反報告)
小さな虫(プロフ) - Kanonさん» ありがとうございます!これからも頑張らせていただきます!設定、気に入っていただけたなら光栄です。kanonさんとは気が合いそうですね! (2018年9月8日 11時) (レス) id: 550c0109ec (このIDを非表示/違反報告)
Kanon(プロフ) - 題名見て面白いの確定、内容見て面白さが倍、自分が大好きな設定です! (2018年9月5日 18時) (レス) id: 08adac8b7f (このIDを非表示/違反報告)
小さな虫(プロフ) - レミさん» 有り難うございます!頑張ります! (2018年3月28日 21時) (レス) id: c5c31ad411 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:小さな虫 | 作成日時:2018年1月31日 18時