朔間さん家の事情(32) ページ35
もう聞き飽きてしまったコール音。
それはすぐに途切れ、相手の声が聞こえる。
『あ、蓮巳？迷惑電話とか来てないよな？』
「ああ。…前の電話の事後処理か？」
『そう、蓮巳で最後。…誰も被害受けてなかったよ、良かった〜。蓮巳も気をつけろよ？』
「そうだな…。気をつける。あいつ以外にもAを怪我させたやつも特定されてないからな」
本当、俺どんだけ犯罪の被害受ければいいんだよ…。
軽く駄弁ったあと、電話を切ってリビングに向かう。
『あれ、凛月。何見てんの？』
「あ、兄さん。ナッちゃんがセッちゃんとこの番組に出てるんだよ」
ソファーに腰掛け、テレビを眺める。
どうやらドキュメンタリーらしく、いつもと違う泉に苦笑する。
その瞬間、首にチクリとした痛みが伝わる。
『凛月ー？勝手に血飲むなよ？』
「ええ、いいじゃん…♪」
首に歯を押し付け、血を吸う凛月。
え、吸いすぎじゃない？ちょっと俺の血の量が…。
『ほら凛月、離れて。今日からしばらく母さん達いないから俺が夕飯作んなきゃ』
「え〜」
『ほら、凛月。離れろよ』
ぐい、と押しのけると明らかに不満そうな顔をしながら離れた。
立ち上がると、目眩がする。
『うえ、気持ち悪……』
「じゃあ寝といたら？」
その言葉に、少しカチンとする。
電話の件などもあって疲れてた上に血をかなり吸われたのだ。
ストレスが溜まっていたのかもしれない。
そのせいで、つい怒鳴ってしまった。
『寝といたら？って、誰のせいでしんどい思いしてると思ってんだよ。
こっちはこれから夕飯作んなきゃいけねーんだよ。凛月がさっさと離さないからこんなんになってんだよ？』
言ってしまっあた、と思いつつも勢いでついきつい事を言ってしまう。
『大体いっつもさ、俺や真緒に迷惑かけて。自立しようとか思わねーの？高3にもなって情けない』
「俺だってちゃんとやってる事はやってるし。それを言ったら兄さんだって迷惑かけたりしてるじゃん。ほら、電話とか骨折とか」
イラッとしたらしい凛月に図星をつかれ、情けないことに逆上してしまう。
『ハァ！？ 凛月には迷惑かけられた覚えしかないんだけど。…あー、そう。1人で出来るんだ。じゃあ今日は凛月が夕飯作れよ？俺は帰んないから』
そう言って、近くにあったスクール鞄を持って家を出る。
やってしまったなー、とか思いながらも帰る気が起きず、ふらふらと町中を歩くことにした。
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果凛(プロフ) - Knightsを護る騎士でいたかったさん» 羨ましいですよね…。これからもいちゃつかせていきますよ！ (2017年8月22日 21時) (
レス) id: 6ef07a5780 (このIDを非表示/違反報告)
Knightsを護る騎士でいたかった - 果凛さん» 夢主君そこ変われ←←← (2017年8月21日 10時) (レス) id: 7e00625b4b (このIDを非表示/違反報告)
果凛(プロフ) - ちょこれーとさん» コメントありがとうございます！ご期待に沿えるよう、頑張りますね♪ (2017年8月14日 17時) (レス) id: 6ef07a5780 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこれーと - おもしろいです!更新頑張ってください！(*^-^*) (2017年8月14日 17時) (レス) id: f8ef116a38 (このIDを非表示/違反報告)
果凛(プロフ) - Knights を護る騎士でいたかったさん» コメントありがとうございます！そう言っていただけると励みになります♪出来るだけ早く更新できるようにしますね！ (2017年8月13日 22時) (レス) id: 6ef07a5780 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：果凛 | 作成日時：2017年8月13日 7時
