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「……本当に、……とうご………ます」

「いえ……きっと……も、喜んで……」



ぽつりぽつりと途切れながら交わされる会話。
突然夜中に目が覚めて外へ出てみると、診察室から一筋の明かりが漏れていた。


この病棟は入院患者しかいないし、もし誰かが緊急で来ていたとすれば気付くはずだ。

不審に思い近づくと、聞こえてくるのは僕の母親の声とどこかで聞いたことのある声。
扉に耳をつけ、息をひそめて会話を盗み聞く。




「本当、Aちゃんにはなんと言っていいか……!」

「そんな……Aだって、本望だったと思いますよ。
英智君の役に立つことができて……」





A? 何故彼女の名前が出てくるのか。

答えは単純明快。彼女が、僕の今の心臓の持ち主だったのだ。
恐らく、それで間違いないだろう。真実を知っても、僕の頭はいたって冷静だった。









悲しい、寂しい。そんな思いよりも先に沸き起こるのは、僕の体の中に確かに彼女がいるという高揚感だった。





「……母さん達。その話、もう少し詳しく聞かせてもらってもいいかな?」

6.→←4.



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果凛(プロフ) - ∞弓鶴∞さん» ありがとうございます! そう言っていただけると本当に嬉しいです。この作品を通して私が伝えたかったことが伝わればな、と思います。ご閲覧ありがとうございました。 (2017年11月4日 9時) (レス) id: 7fadf07f5e (このIDを非表示/違反報告)
∞弓鶴∞(プロフ) - コメント失礼します…とても胸にくるお話です…。果凛さんのお話のコンセプトがものすごく大好きです(語彙力がなくて申し訳ないです)、これからも頑張ってください! (2017年11月4日 9時) (レス) id: ed6a6b2888 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:果凛 | 作成日時:2017年11月2日 15時

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