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油断大敵! ページ4

乱side

1歩踏み込んで駆け出せば、あいつとの距離は一気に縮まる
あいつが僕の気配に気付くより先に、懐を駆け抜けて脇腹に一太刀を入れる

乱「待ちなよ」
偽加州「、!?」

ザクッ!

刀を通して手に振動が伝わる
痛みに足を止める化け物を見て、僕もブレーキをかける
刃を通じて分かったこと
それは…

乱「…やっぱり人の柔らかさじゃないね」
偽加州「グ…」

こいつの身体は思ったより硬かった
これはモノの硬さだ
刀を握る手が振動で少し痛む

偽加州「乱藤四郎…邪魔シないでもらえる?」
乱「この先にある時空移動のポータルに向かうんでしょ?そんなことさせないよ」
偽加州「…主が死んだトいう歴史ヲ変えルだけ…そんナに悪いコト?」
乱「そうだよ」

化け物の血走った目が僕を睨む

偽加州「…カわいソうな主…初鍛刀に嫌わレテ…。俺、乱ノコト信じてタノに…!」
乱「…悪いけど、僕は過去を変えたいなんて思わないよ。これは、前の主さんが嫌いだからじゃない。大好きな主さんが必死に守ってきたこの本丸だから、僕はこの場所が好きなんだ!」
偽加州「綺麗事ヲ…!」
乱「…これを綺麗事って言うなんて」

強く本体を握り直す

乱「やっぱり貴方は僕の加州清光じゃないよ」

強く地面を蹴る
化け物も反応して刀を構える

乱「僕たちの清光を返して」

相手の刃が僕に振り下ろされる
でも既にそこに僕はいない
上に飛んだ僕を、奴は見失ったようだった

悲しみも悔しさも乗り越えて強くなれる
死んだ人は戻らない
その人への思いが強いほど、悲しみも悔しさも大きい
清光が過去を清算できてないなら

僕と一緒に乗り越えればいい!

偽加州「!!」
乱「油断、大敵!」

全体重をかけた、脳天への一刺し
仕留めたと思ったけど、血走った目がぎょろりと僕を見る

乱「!」
偽加州「痛ィ…痛イ!!!」

痛みに身体を捩る化け物の上で、僕は大きく体勢を崩した

乱「わっ…」
鶴丸1「乱!!!」
乱「!」

視界の端で鶴丸さんが何かを投げたように見えた
次の瞬間、化け物が雄叫びをあげた

偽加州「ガアアアア!!」
鶴丸1「乱、大丈夫か!!」

鶴丸さんが投げたのは“鶴丸国永”だった
白く美しい刀身が化け物の胸を見事に貫き血に濡れていた

一期「乱!」
乱「う、わっ!」

次に視界に入ったのは空色の髪
化け物が刀を持っていた方の腕を切り落とし、落ちかけていた僕を受け止めた

乱「いち兄…」
一期「単独行動も程々にしなさい…心臓に悪い…」

兄の顔→←戦う理由



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設定タグ:刀剣乱舞 , 一期一振 , とうらぶ   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:リンリン | 作成日時:2024年3月22日 21時

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