うちの小悪魔マネージャー

12.小悪魔と黄色い彼2 ページ12

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黄瀬side


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｢やべ…教科書忘れたッス…｣



｢涼太くーん！私の隣で見る？｣



｢黄瀬くーん！私の隣空いてるよー！｣





キャッキャと甲高い声を出しながら俺を取り巻く女子達に｢気持ちは嬉しいスけど…｣とだけ伝えて、横目であの子を見ている。




白咲A。うちの学校の女子でも顔面偏差値トップは彼女だろう。あんなにも可愛い子を誰もほっておくはずも無く今もたくさんの人だかりがある。




｢じゃあ、今度休みの日みんなで勉強会しようよ！｣


｢白咲ちゃんもくるよね！｣


｢わたし、バスケ部のマネだから難しいかも…。あっ、でもまって土曜は午前練だったかな…？｣




うーん、とうねる白咲サンにお願い！と頼む彼女の友人ら。




｢あっ、午前までだった。午後からならいいよ〜｣


｢その勉強会うちらもいっていー？｣


｢いいよー！おいでよー！｣




どんどん増えていく彼女を囲む輪に入りたそうに遠目で見る男子達。




ま、俺ならなんてことないスけどね。



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｢ちょっといいスか？白咲サン、俺教科書忘れたから一緒に見してくんない？｣




彼女を囲む輪にスッと入り込むと女子が黄色い歓声をあげる。｢白咲ちゃんいーなー！｣とキャッキャとはしゃぐ子達に白咲サンは｢隣の特権だね。｣とやさしく返事をしていた





｢見せるくらいなら全然いいよ。｣


｢ありがとうッス｣




そう言って微笑み合う俺たちを見て｢なんだかお似合いだね｣と小声で誰かが言った。

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