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第百三十八話「自画自賛」 ページ1

私は後ろを向き 投げられた衣類を手にとる

服は普通のシャツにロングスカートだ

今着ている服をさっさと脱ぎ シャツを着る

北城さんは意外にもと表すと期待していたのかも思われるかもしれないが

意外にも 何もしてこなかった

まあ気配からして目を瞑ってないことは分かるが…

私は「目瞑れ」という念をこめて脱いだ服を後ろの北城さんに投げつけた

それでも何も言わないとなると何か不気味なものを感じる

私は不安になりながらも スカートを手にとった

出来るだけ素早くそして見られないように 気を配り履いていく

履き終わった後 北城さんは私に紐リボンを手渡し私の髪を櫛でとき始めた

…つけろと言うことなのか? 私は首に手をまわし紐リボンをつける

その途中も北城さんは優しく私の髪をといていった 何だか妙に優しい手つきに困惑を覚える

貴「…もう大丈夫ですよ」

クルル「…」

だがそれでも北城さんの手つきは止まらなかった

貴「…聞こえてます?」

再度問いかける

そしたら少し時間をおいて 予想外の返事が返ってきた

クルル「………楽しいなこれ」

そう言って北城さんは無邪気に笑う 姿は見えないが雰囲気で分かる

いつになく子供っぽくて可愛らしかった

クルル「…なーんてな」

自分が何を言っているか再確認して恥ずかしくなったのか 照れ隠しのように櫛を放り投げた

クルル「ほらちゃっちゃと行くぜェ」

そして私の手を掴みベットから引きずり下ろし ドアへと向かう

チラッと見えた北城さんの顔は真っ赤になっていた

案外可愛らしいとこもあるなぁと ふと思った

私はただ黙って北城さんについていく

そして誘われるがままに 私は久々に外に出た

日差しが眩しい

貴「…もうすっかり夏なんですね」

見聞いた外は 緑に包れ蝉の声で埋まれていた

私は時間間隔がよく分からなくなっている

自分が記憶喪失になっている間の期間が分からないからだ

しかしこの外の様子を見るに一ヶ月間ぐらいは絶っているのだろうか

そんな憶測を立てていた

クルル「つっ立って情緒に浸るのも良いが 早く車に乗ったほうが身の為だと思うぜ ク〜ックックック」

そう言って北城さんはいつの間にか用意されていた車へと私を突っ込みドアを閉める

叫び声をあげる暇もなく私は後部座席へ倒れ込んだ

運転席に北城さんが座りエンジンをかける

クルル「俺のテクに惚れるなよ…? ク〜ックックック」

その後の運転の粗さは私の想像を絶するものであった

第百三十九話「判官贔屓」→



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こも(プロフ) - 好きすぎて何周かしました…がち大好きです…続き待ってます!! (1月30日 21時) (レス) @page19 id: c580577939 (このIDを非表示/違反報告)
みまさかや(プロフ) - 四字熟語の意味とか伏線とかめっちゃ気になります!!話構成やキャラがすごく立っていて素晴らしいです!!続き出されるのか分かりかねますが有れば飛び上がって喜ぶ自信があります。執筆活動頑張ってください! (2021年5月30日 1時) (レス) id: a432ddc5a7 (このIDを非表示/違反報告)
ネコメ - 続きを楽しみにしてます。頑張ってください! (2021年5月24日 21時) (レス) id: 38063781d3 (このIDを非表示/違反報告)
ルト(プロフ) - 更新されてて泣きました....ありがとうございます。大好きです。応援しています。 (2020年7月25日 18時) (レス) id: 1af78e2485 (このIDを非表示/違反報告)
メフィ - 気になる.....気になっちゃうよーーーーー!!!!! (2020年7月3日 21時) (レス) id: 2ce8d674b4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:提琴 | 作成日時:2015年9月10日 22時

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