35話 ページ46
…まぁ考え方はいい線いってると思うけれど、経験が足りてない感じ否めないわね。
変化を解くタイミングが少し遅い。
「なに?!」
カカシさんの驚いたふりに安堵してるのもマイナス。
カカシさんが痺れ薬程度でずっと動けない訳がない。
一瞬の隙なんて瞬きの間なのだ。
今のあなたじゃ無理ね…
こればかりは仕方ない。諦めなさいな。
ナルトの手がカカシさんの左腰へ着けた鈴に伸びる。
カカシさんは半回転しつつナルトの手首を右手で掴む。
…小石を投じるかの如く簡単に投げ飛ばされた。
そんな日もあるわ、後でラーメン奢ってあげるから落ち込んじゃダメよ。
ま、こちらの準備も整っているわけだが。
私が軽く右手を上げるのとほぼ同時、サスケと私は両手じゃ収まりきらない数の手裏剣を変態へ向かって投じた。
「…確かに考えられている、けどそんな狙いの定まらない手裏剣が俺に…え…っ」
ボフンと変化特有の音と煙を順々にたて、私達の投げた手裏剣は全て、ナルトへと変わった。
「……!」
あら?カカシさん本当に驚いているわ、面白い。
四方から迫るナルトに気をとられるばかりで先程自分が投げ飛ばした方のナルトには気が向いていないようだ。
もうそこまで近付いてるのに。
サクラは口角を上げていた。
…あぁだから油断するなって。
気配を消してカカシさんの下から『投げ飛ばされたナルト』に変化していたサクラが鈴目掛けて手を伸ばした。
あの時、丸太の変化を解いたナルトのふりをして、サクラは変化を重ねていたのだ。
通常、変化を重ねることは不可能である。これは類い稀なるサクラのチャクラコントロール術のおかげなのだ。
あとは油断や慢心をなくして精一杯修行すれば、直ぐにでも中忍になれそうね。
その後
近付いてきたサクラに気付いたカカシさんは、サクラを捉えると優しげな空気を纏い、一瞬でナルトを蹴散らし飛躍した。
残念ながらサクラはギリギリ間に合わなかったらしい。
ジリリリリ、と目覚ましのベルが森全体に響くと同時に、ナルトの叫び声とサスケの舌打ちが混ざった。
サクラも声には出さないが、俯いて地べたに座り込み、手をギュっと握り締めていた。
…その悔しさを忘れないようにできるといいわね。
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お姫(プロフ) - 美桜さん» →7班といられる今は夢主が他の選択も合ったのでは、と全てが過ぎた現状の中で今更考えさせられる、そんなお話です。 7班とのお別れが来た時が主人公の第三の旅路となります。今は主人公の束の間の平穏を見守っていてあげてください。 コメントありがとうございました。 (2018年2月5日 2時) (レス) id: efcc5b1388 (このIDを非表示/違反報告)
お姫(プロフ) - 美桜さん» 主人公格好いいですか?笑 嬉しいですね~♪ 主人公はナルトと対比するように作られています、強いけど弱いんです。また、主人公は時折自身の運命を呪う…某白眼少年のような態度を取りますが、そんな主人公の運命、実はそのほとんどが主人公自らの選択ばかりなのです→ (2018年2月5日 1時) (レス) id: efcc5b1388 (このIDを非表示/違反報告)
美桜(プロフ) - 主人公ちゃんがカッコよすぎですわ♪ キャラがすごく好きです! これからも応援してますよ(*´罒`*) (2018年2月4日 10時) (レス) id: 75558905fc (このIDを非表示/違反報告)
お姫(プロフ) - kuroさん» 楽しみにしていてくださる方がいただなんて思いませんでした…!とても嬉しいです!更新頑張ります!コメントありがとうございますq(^-^q) (2017年10月25日 17時) (レス) id: efcc5b1388 (このIDを非表示/違反報告)
お姫(プロフ) - キラキラ★さん» えっ、ホントですか!?やだ嬉しい(゜ロ゜)、なんか更新頑張ろうって思えます!コメントありがとうございます!! (2017年10月25日 17時) (レス) id: efcc5b1388 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:お姫 | 作成日時:2017年7月22日 19時