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38話 ページ40

翌朝、私はナルトが起きる前にナルトの部屋を後にした

部屋から出たところで暗部の一人が私にお辞儀をして入れ違いに中へ入っていった。


昨日は夜ご飯を食べる時間がなかったので
部屋に入って焼き肉味のカップラーメンだけ食した。

なんというか、予想通りの味だった。
焼き肉のタレ…みたいな。


一人でいるとつい考えなくていいことまで考えてしまう。
それを振り払うように大きく頭を降って立ち上がる。

「外行こ…」

普段であれば知り合いに会わないように考えて道を選んでいたが
今回は特に何も気にしなかった

寧ろ誰かに会って
複雑な気持ちを忘れさせたかったというのが本音かもしれないが


会いたくないと願ういつもなら
いくらでも余計な人に絡まれるというのに
今日に限って誰からも声を掛けられる素振りがない

まぁ、歩き始めて10分もたっていないが


「お嬢ちゃん、ボーッとしてどうしたんだい?」

声を掛けられた方に視線を向けると髪ゴムをプレゼントしてくれたおばあちゃんがいた

いつの間にか小道に逸れてしまっていたようだ

「あ…いや…」

私の反応に違和感を覚えたのか
おばあちゃんは「大丈夫かい?」と不安そうに顔を覗かせた。

「だっ!大丈夫!!」

忘れていたが、そういえば前回は元気な女の子を演じていたような気がする。

笑おうと思ったのだが、なぜだか変に顔を歪ませてしまったようで、おばあちゃんは眉を下げた。



「これ…覚えてるかい?」
「ふぇ?」

沈黙が長かったせいか
すっとんきょうな声をあげてしまい顔を真っ赤にさせる。

おばあちゃんはかなりの大笑いをきめて手鏡を出した。

「あっ…これ!」

欲しいと思っていた手鏡だ…

「お母さんにあげたかったんだろう?」

あれ?そんなこと言ったっけ?

「う、うん…」

よく覚えていないが取り合えず頷く。

「お嬢ちゃんの元気がないようだからこれををあげよう。お母さんにあげて喜んでもらいな!」

「そんなっ!できません!!」

つい素が出てしまったが、ここは断らなくては。

「前回もこの髪止めいただいてしまって…お金だって払ってないのに…」
「いいんだよ。子供がそんなこと気にするな。
その代わり、またここに来るんだ。いいね?」

おばあちゃんが何を考えているのかは私には分からないけど
私の考えていることが全て見破られた気がして
有り難く頂戴することにした。

″また"ここに来よう

「ありがとうございます!」

今度は私の中での最高の笑顔でお礼を告げた。

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お姫(プロフ) - すみません、続きです笑 イタチが入学するときには5歳です。 裏設定として、夢主が4歳で命がどーの言ってるのは作者の趣味で、イタチが戦争を見て生と死について考えていたので繋がりを持たせたかったというのもあります。ではでは、これからもよろしくお願いします (2017年6月5日 9時) (レス) id: efcc5b1388 (このIDを非表示/違反報告)
お姫(プロフ) - コメントありがとうございます!返信のやり方分からないのでこのままコメント残します。 分かりにくくてすみません!私の力量不足です。夢主は今4歳です。九尾の事件があってすぐですね。つまりナルトは生まれたてです。 ちなみに主は誕生日3月設定なので 字数が笑 (2017年6月5日 9時) (レス) id: efcc5b1388 (このIDを非表示/違反報告)
クー(プロフ) - とても面白いです(感動?)これからも更新を楽しみにしてます、えっと主って今何歳なんですか?(ナルトも)少し気になったので、すみません! (2017年6月4日 10時) (レス) id: 7bc1a34da8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:お姫 | 作成日時:2017年5月22日 1時

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