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『今日もありがとー！歳重ねるの嫌だったけどお前らのおかげで最高の誕生日になったわ』
画面の中の彼は嬉しそうに笑う。ばぁうくんが嬉しそうで私も自然と笑みがこぼれる。
『じゃあ、またね。………愛してるよ、俺だけのお前』
「………」
私はエンディングまでしっかり聞き、配信が切れたのを確認してとある人がいる部屋に向かう。
コンコン。どうぞー、という声が聞こえたのを合図に私はゆっくりと扉を開けた。そこに居たのは、
「…ばぁうくん」
そう、その部屋に居たのはばぁうくんだった。ばぁうくんはヘッドホンを外し元あった位置へと戻す。
「…ばぁうくん、ぎゅーしたい」
「ん？……ふふ、おいで」
ばぁうくんは腕を大きく広げ、私を抱きしめてくれた。ばぁうくんの胸の中は心地よくて寝てしまいそうだ。しかし、言うことがあった為眠気を振り払って伝える。
「ばぁうくん、お誕生日おめでとう」
「…ん、ありがと」
「…リスナーさんのこと大事に思ってるのは知ってるけど私が最初に祝いたかった」
一応０時ちょうどにお祝いLINEは送ったがやっぱり誰よりも早く本人に伝えたかった。
「もしかして配信聞いてた？」
私はこくんと頷いて言う。
「…私はばぁうくんの彼女でもあるけどリスナーでもあるんだもん」
「…そっか」
ばぁうくんはふんわりと笑い、私の頭を撫でる。ばぁうくんに撫でられたことが嬉しくてついもっと甘えたくなってしまう。
「あのね、私ばぁうくんの誕生日プレゼント考えたんだけどばぁうくんが求めてるものが分からなくて…。私ができることならなんでもするし何が欲しいか教えて欲しい、です」
「何でも？」
「…ん」
ばぁうくんは何をお願いするのだろうか。私はドキドキと次の言葉を待つ。暫くしてばぁうくんの口が開いた。
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作者名：なゆた | 作成日時：2023年3月7日 0時
