【沖田総悟】まってる。

さん。 ページ3

次の日。

私はあの少年が来ると信じてずっとバレないように桜の木の上で待ち伏せをしていた。


ところが



『来る気配全く無し……』


ぐだーっと項垂れる。


なんてこった。絶対来ると思ってたのに。


あういうタイプは何がなんでもお気に入りなものは手に入れたいタイプだから
私からこの場所を奪い返すと思ったのに。くそーっ！！！




木の上で空を見上げると綺麗な雲１つない青空だった。

直接見るのには眩しすぎて手で少し空を隠す。




……あの少年に会って、一体何をするのだろう。
なんで私はこんなにもむきになってんのかがわかんない


……帰ろう。一人寂しいあの病室へ。



そう思い、体を起こすと


「……てめぇそんなとこに居やがったか。」



『……え、？』



下から私を見上げてる昨日の少年がいた。


『あれ？う、そ？なんで居るの？』


「この場所を取り返しに来たんでィ」


あ、え、私の予想があってた？


『……ぷっ。あっはははは！！！！！』


「なに笑ってんでさァ」


少年はそう言うと顔をしかめて私の方を見た。



『いや、いやね。私も君がここに来ると思って待ってたんだよ。朝の５時から』



だから、今日は私の場所だね。とドヤ顔をして言うと



「朝の５時からって……お前バカだろィ」


と少年はふはっと笑った。



その時、心臓がとくん、となった。


……ん？

こ、この気持ちはまさか、こi「んで、お前の名前なんつったっけ」


……こいつ…


『A。言わなかったっけ？どんだけ君記憶力悪いのさ』



「あぁ、そーいやそうでしたねィ。興味なさすぎて忘れてやした」



『はぁん！？興味ないなら聞かないでくれます！？』



「あぁ俺は沖田総悟っていいやす」



『一人で勝手に話を進めんなこのクソ！！！！』




キッと沖田を睨んでいたが、私は内心とても嬉しかった。

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