36.再会 ページ37
｢えー！ 準1級倒したのに階級上がんねぇの…｣
｢こんなに頑張ったのに…｣
夜蛾を前にしてわざとらしく落ち込む生徒2人。
若気の至りでできた傷は、既に回復を予兆している。
ほぼ意味を成さなくなった包帯を見せつけて、猫撫で声で強請る男たち。
夜蛾は呆れて言った。
｢1級になるには順序がある。
��2名以上の1級術師に推薦される。
��1級や1級相当の術師と同行して任務を成功させる。
��まずは準1級として認められる。
�じ朕佑�1級任務を受ける。その出来で決まる｣
｢じゃあ私たちが媚びを売るべきは、冥さんか｣
｢舐めるな｣
夏油と五条は納得のいかない顔をしていたが、すぐに踵を返して任務へと向かった。
というのも、自信があるからだ。
何にせよ、2人で準1級を倒した事実は変わらない。
中でも夏油は、何か大きなものが動き出している感覚に身を任せることで、心に余裕を持っていた。
｢…気を引き締めて行け｣
夜蛾は考えていた。
八重も家入も、成長速度が平均以上だ。しかし、今は夏油と五条が群を抜いた。
体術、術式、頭の回転、及び術師としての才能。
あの2人の可能性は、世界に広がっている。
五条と夏油が、後ろ手を振った。
｢
私は呪力を封じ、生身で町を見渡していた。
住宅街、立ち並ぶ店やビル…帳の範囲が広い分、至る所から呪霊がワサワサ湧く。
｢生得領域ではないね。さすがにこの規模まで広げるのは無理だろうし｣
この町の中から準2級だけを割り当てるのは効率が悪いため、後に他の術師と合流する予定だ。アイツがいるかもしれないし。
学長の帳は意味を成さなかったのか？
…それとも本当は帳なんか張ってなくて、私を排除するための罠？
いや、余計なことを考えるな。それはない。
｢上は悟を派遣してくるだろうから、傑や硝子にも会えるかもしれない。｣
私の相手は準2級だと中村さんが言った。私はソイツを祓うだけだ。
『そりゃ無理だな』
耳元で、誰か喋った。流暢に。
背後でも分かる。凄まじい呪力、悪寒。
私は知っている。
コイツの顔を……！
『会いたかったぜェ！！？』
見せかけに特化した特級呪霊ーーーーーーーーーーーーー名を、
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tomishiro(プロフ) - また、本作はバトル描写が中心であり、恋愛描写は続編で明確になります。後者をご希望の方はもう少しお時間を頂きます。どうかご確認下さい。(こんなとこで話してますけど) (2022年6月20日 1時) (
レス) id: 5a85062d9e (このIDを非表示/違反報告)
karenyoshi0308(プロフ) - 八重はいつか夏油と結ばれるんですか？ってコメント頂いたんですけど、難しいところです。 (2022年6月19日 22時) (レス) id: 5a85062d9e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とみしろ x他1人 | 作成日時：2022年6月3日 10時
