9.強くなりたい ページ10
ドサッ!!!
「く…!ッあぁ、ギブ!」
「こんなので良ければいつでも相手するけど…本当に私で良かったの?」
あの後、私は傑くんに体術を教えてもらうことにした。快く了承してくれたが、さすがは悟くんと並ぶだけある。基礎体力も桁外れだ。
私がもっともっと強くなるために、敢えて夕時にカーテンを全開きにして鍛錬を始める。
「良いの。私の目標は傑くんだから…そう言ってくれて、嬉しい…」
「目がギラギラしてるよ。もう休む?」
「まだ!」
グイッ、バシン!!
「…ぅ…っらぁ…!」
少し体勢を崩しただけで、また気絶しそうになる…!
一撃を食らわすだけで気が持ってかれそうなのに、傑くんは容赦なく隙を付く。
カフェインも薬も効かないんじゃ、気合いで起き上がるしかない…!
ドサッ
「っはぁ…はぁ…うッ……」
「右足と左足を交互に出せば歩くという行為が完成されるように、呪術は自分の持つブロックを柔軟に積む技が問われる。」
「でも、今のAは違う。
頭じゃ分かっていても、自分が不利になった時につい術式頼りになる癖がついてる。
そのままじゃ勝つもんも勝てないよ。」
「はぁ……なんて?…ブロック…」
「
ただ、それに頼って運任せに逃げることしか能がないなら、任務なんてできないよ。」
その言葉に意表を突かれる。
……そうだ。私はどこかで、自分の力は誰にも負けないものだと思っていた。
それは全て今までの"努力"だと言い聞かせた。
"才能"なんかじゃない。
そんな浅はかなもんじゃない。
先生にも「すぐに1級になれる」と言われたが、そこまで嬉しくなかった。
あれは私の術式を褒めただけ。現に私は任務を貰えてない。
それに実際私は弱くて、何のコツも掴んでいない。
ガムシャラに突っ走ることしかできない。
入学初日、悟くんに負けたくなくて張り切ってしまったのも、自分のプライドが傷つくのが嫌だったからだ。
「思ったより厳しかった?ごめんね。
でも、
「…うん、…ごめん。」
私は浅い呼吸を整えて無理やり立ち上がった。
「片っ端から教えてよ…!」
「女の子に乱暴したくないんだけどね。」
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tomishiro(プロフ) - また、本作はバトル描写が中心であり、恋愛描写は続編で明確になります。後者をご希望の方はもう少しお時間を頂きます。どうかご確認下さい。(こんなとこで話してますけど) (2022年6月20日 1時) (レス) id: 5a85062d9e (このIDを非表示/違反報告)
karenyoshi0308(プロフ) - 八重はいつか夏油と結ばれるんですか?ってコメント頂いたんですけど、難しいところです。 (2022年6月19日 22時) (レス) id: 5a85062d9e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:とみしろ x他1人 | 作成日時:2022年6月3日 10時