#058 Ω× ページ28
「顔色も良くなったし、これなら明日の練習に参加できるよ。」
「本当ですか!?ありがとうございます!」
日向の容態も、大分良くなり…Aは肩の荷が下りた気分だった。
「影山と番になればよかったのにね。」
「ならないって!!」
月島は相変わらず、日向をからかっている。
「影山には、迷惑かけたくないんだよ。
___1番輝いている時を見て欲しいんだ!!」
キラキラの笑顔でそう言う日向。
「乙女だね。」
「本当、日向くん乙女。」
「もう月島もAさんも!バカにしないでください!!」
今日、発見したこと。
月島くんと少し気があうこと。
日向くんは、影山くんをとても信頼していること。
「月島くん、教授がいない理由…何か知ってる?」
タオルやら、水やらを片付けながら問いかける。
「…たしか、人を迎えにいくと。」
「人?」
「牛島若利…日本代表のエースですよ。」
月島が話した名前に、少し胸がざわっとした。
それを悟られないように、部屋を後にする。
「…じゃあ、おやすみ。」
「おやすみなさい。」
日向くんはもう寝てしまっているから、静かにドアを閉めた。
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部屋に戻ると、及川くんはまだいなかった。
「お風呂…?かな。」
そう思いながら、ベットに目をやる。
「……。」
私と…あの人の写真。
どうしてここに。
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初めに会ったのは、確か中学生の時だ…。
宮城の白鳥沢…
バスケ部の練習試合が白鳥沢で行われたんだ。
その時に…
「…あの、バスケ部の顧問の先生方はどちらにいるか知らないですか?」
偶々、近くにいた人に声をかけたのが
その人だった。
二回目は、高校の時。
水泳で、全国まで行った時…
水泳の会場の近くには、バレーが行われていて…
そこでまた、会ったような…気がする。
その時は、目があっただけで…何も話さなかった。
そして、大学に入学。
東京で偶然の再会をし…付き合うことになった。
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作者名:色葉怜 | 作者ホームページ:http://uranai
作成日時:2014年12月31日 22時