#059 Ω×α ページ29
その写真に、気が取られてはいけない。
部屋の湯船につこう、と支度をする。
まだ、及川くんは帰ってこない。
「………。」
この写真のせい、か…?
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「牛島若利…か…。」
「日本代表のエースがね…。ま、変人コンビも一応代表か。」
黒尾と孤爪の耳に入った、噂。
牛島若利が、三日目に来るという話。
「…嫌な予感がする。」
「嫌な予感?」
「…そんな感じの。」
孤爪の中の不安感。
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髪を乾かした後、及川が帰ってきたことに気づいたA。
「おかえり。」
「うん、ただいま。」
どうやら、温泉に入ってたみたいだ。
及川がどこに行っていたのかが分かり、一先ず安心する。
「チビちゃん、元気になったの?」
「…うん。月島くんが頑張ってくれたから。」
日向の方も、Aも
月島がいてくれたことにより、スムーズに部屋決めや対処を解決することができた。
「そう。それはよかった。」
声色は機嫌がいいが…
後ろ姿からは表情は読めない。
写真のことについて…触れないのだろうか。
その時、Aの携帯が鳴る。
教授からの着信だ。
「…もしもし?」
部屋を移動して、電話に出る。
『やあ、Aさん。まだ起きてるよね?』
「はい。…どうかされましたか?」
『なら、今すぐ一階に来なさい。』
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作者名:色葉怜 | 作者ホームページ:http://uranai
作成日時:2014年12月31日 22時