Attention ページ1
ΩとΩの子は、高確率で”Ω”の子が生まれる。
しかし…稀にα性の子が生まれるのも事実。
『………α性…?』
『あぁ…、元気で可愛い子だよ。』
……とある国立病院で誕生した女の子。
美男美女の夫婦の間に生まれた赤ちゃんは、
病院内でも可愛く…
左肩に、蝶のような痣があったことで有名だった。
しかし…
『………A。』
母親が、抱きかかえている我が子の名前を呼ぶ。
慈愛に満ちた声ではなく…
気持ちの篭っていない、空洞の響きで。
『…Aさん、少しいいですか?…旦那様だけでお願いします。』
『はい、わかりました。』
産婦人科の医者が、父親を呼んだ。
『検査の結果…
___________は認められませんでした。』
『そうですか。』
医者が重々しく話す。
父親は、焦点の合ってない目で
淡々と話し始めた。
『妻の元同僚に…そっくりなんです。Aが…
だけど…
アイツが一度捨てたもの……
オレは、アイツに返さない。
…妻のことは愛しているし、
Aのことだって、可愛くてたまらないんですから。』
女の罪……
それを許した男……
稀な環境に生まれた子は、
波乱の運命に飲み込まれる。
______________________________________
とある13日の金曜日。
「国見くん、ちょっといいかな?」
____神無大学二年生 文学部 田畑希良梨。
現在、及川徹と復縁中。
「…何ですか?用がないなら帰りますけど。」
同じく…
____神無大学 一年生 医学部 国見英。
現在、AAと交際中。
「…この前のこと、どう思う?」
先日の、元彼襲来事件。
「…あぁ。あれはそもそも、貴女のせいですよね?」
「…悪かったわね。アタシは徹と別れたくないの、国見くんはAAと別れたくないよね?」
ため息をつく、国見。
「……で、何をしろと?」
国見の反応に、田畑は微笑む。
「…徹の前で__________して。」
「は?」
「でないと、
______アンタがαだってこと、
______アイツにいうけど?」
13日の金曜日。
悪魔との契約記念日。
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作者名:色葉怜 | 作者ホームページ:http://uranai
作成日時:2014年12月31日 22時