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ヘッドフォンアクターズ2 ページ3

シンタローside

炎天直下坂道の上、滲んだオレ達はただひたすら坂を登っていた。
「みんな、もう少しのはずだからがんばろう。エネも先に行ってるんだし。」
ナビゲート役の遥先輩のこの言葉は一体何回目なんだろう。いっこうに着く気配がない。
「お兄ちゃん遅いよ。お兄ちゃんに合わせてるせいで全然進まないじゃん!!」
モモのブーイングもこれで何回目かになる。にしても、遥先輩、あの人の体はどうなっているんだ。榎本の体を担いだまますたすたと歩いていく。不意に遥のケータイがなった。嫌な予感がする。
「あ、エネ!どうしたの?」
見事に予感が当たった。
「どうしたじゃないですよ、今どこにいるんですか?!吊り目さん目を覚ましましたよ!!」
「エネさん、それ本当っすか?!」
一番反応したのはセトだった。ちなみにセトはマリーを担いでいる。
「はい、なんか団長さんの事をすごい心配してました。早く行ってあげてください・・・ってシンタロー、何くたばってんですか?!あんたのせいで皆さん遅れをとってるんじゃないんですか?!」
「うるせーな、これでも急いでんだよ!」
「早くしないとあんたの秘蔵フォルダ、ネット上に公開しますよ?!」
「はい、急ぎます。すいませんでした 。」
「よろしい。」
なんかこいつの思うままにされてるなと思いつつオレは足を早めるのだった。



「あ、ここだ。着いたよみんな。」
遥先輩が言ったのはエネに脅迫されてから12分後だった。すでにオレの『セロリより少し丈夫』レベルの足は音を上げていた。
「じゃあ、私も元に戻るから。」
と言ってエネは榎本に戻り、ヒヨリとヒビヤは受付でキドとカノの病室を聞いている。
「今聞いたけど、おじさんは815号室でキドが2階の集中治療室だって。」
ヒビヤの言葉がオレの心に重くのし掛かる。ただでさえ病院が嫌いなこのオレはこの単語を聞いただけでどきっとする。
「どうしたのシンタロー、大丈夫?」
「あ、ああ。」
オレが病院を嫌いになった理由を知らないであろうアヤノは心配そうな顔をしている。
「シ、シンタロー。私もちょっと怖いけどキドとカノなら大丈夫だよ。」
マリーまでもが心配してくれている。あのマリーがだぞ。ここはビシッとするんだ、シンタロー。
「ぼさっとしてないで早く行くよ。」
榎本の声に一同は反応した。最初はカノの方から行くことにした。

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設定タグ:遥貴 , カノキド , カゲプロ   
作品ジャンル:アニメ
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アヤカ(プロフ) - 自分で作っといてなんだけど、黒歴史過ぎて死にそうだけど消すに消せない (2018年8月28日 21時) (レス) id: 8dfe38388e (このIDを非表示/違反報告)
カロ(プロフ) - キドが死んじゃった時、一気に涙が溢れちゃって洋服に大きいシミが……とても面白かったです! これからも頑張ってください!(何を) (2016年4月16日 18時) (レス) id: 117d32cf8d (このIDを非表示/違反報告)
アヤカ(プロフ) - ツインテ少女さん» ありがとうございます!! (2015年8月19日 1時) (レス) id: b35e3a5f34 (このIDを非表示/違反報告)
ツインテ少女 - もう、最高最高最高 (2015年8月19日 0時) (レス) id: 07745c7cb6 (このIDを非表示/違反報告)
アヤカ(プロフ) - サマレコさん» その解釈いただきますww (2015年8月18日 23時) (レス) id: b35e3a5f34 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:アヤカ | 作成日時:2014年10月2日 22時

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