Episode 86 ページ37
降谷side
目の前には目をキョロキョロと動かし、俺とは視線を合わさないようにしている彼女の姿
ギリッ
今は安室だって言うのに、俺は口元に力が入り顔が歪む
彼女からパッと手を離し、『パパッ??』と俺の服の裾を引っ張り心配している蓮をぎゅっと抱きしめた
俺の気持ちとは裏腹に、蓮は『パパ!ぎゅー!』と抱きしめ返してくれ、嬉しそうだ
蓮を抱きしめたまま、彼女の隣のソファーに座り、梓さんや他の客に見えないように彼女の両頬を片手でガッ!とタコのように掴んでやった
降「後1時間で終わるから待ってろ……ッ
みっちり話は聞かせてもらうからな??」
『ひゃ………ッ ひゃい…ッ!』
それから俺は、ポアロの仕事を猛スピードで終わらせた
午後2時
梓さんに挨拶し、俺は仕事を終わらせロッカーでバサッ!とエプロンを脱ぎ捨てた
降「くっそ!いつだッ!いつ接触しやがったッ!」
持っているエプロンにググッと握りしめる力が入り、気づくと握っていた場所がシワシワになっていた
降「はぁ、イライラしても仕方がない。
とりあえず、話を聞くしかないな…」
バタンッ!と音を立ててロッカーの扉を荒々しく閉める
裏口のドアを開け、俺は車に乗り込みポアロの店前で車を止め、バンッ!と音を立てて扉を閉めた
ポアロの窓からは、Aと蓮の楽しそうな姿が見える
(……もし、Aと蓮に何かあったら…ッ)
ワンシーンのように2人がジンに打たれる想像をしてしまった瞬間、俺は目を見開き思わず車のボンネットをバンッ!と殴りつけた
ぐしゃりと前髪を掴みため息を1つつく
降「落ち着け…一度、ジンに接触しているが何もなかった。
怪我もなく、無事に帰ってきているんだ。
警戒を強めて、彼女達が危険に晒されないようにこちらでサポートすればいいだけの話だ…」
自分に言い聞かせるように俺はボソリと呟いた
俺は、そのままポアロへは向かわず、毛利探偵事務所の階段へと足をかける
そのまま事務所のドアへと手を伸ばしコンコンッという音共にノックをすると中から「はーい!」と女性の声が聞こえる
ガチャリと開かれた目の前には毛利さんの一人娘、蘭さんの姿が出てきた
俺は先程のイライラした自分とは正反対の完璧な「安室透」を演じる
安「こんにちは!蘭さん!毛利先生いらっしゃいますか?」
蘭「安室さん!こんにちは!
お父さん、今ちょっと出かけていまして、何か御用でした?」
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RINA(プロフ) - 玲さん» 告白!!お待ちどう様でしたッ!!日課にしてくれているなんて( ; ; )ありがとうございます!まだ続きます!お楽しみにしててください!! (2021年11月2日 16時) (レス) id: b459f0a978 (このIDを非表示/違反報告)
玲(プロフ) - ようやく告白!!!更新されて仕事終わり色々片付けて寝る前に読むのが日課になるほど続きを楽しみにしてます! (2021年11月2日 6時) (レス) id: bb3e3e235e (このIDを非表示/違反報告)
RINA(プロフ) - 音猫さん» 3回も見てくださるなんて!!すっごく嬉しいです(泣)!!少しずつ安室さんとの距離も近づきつつ、ジンとも接触!まだまだ面白く書いていきます!頑張ります! (2021年10月26日 23時) (レス) id: b459f0a978 (このIDを非表示/違反報告)
音猫(プロフ) - こんなに尊くてにやけが止まらない小説初めてです!めっちゃ面白いので投稿頑張ってください!ちなみに全話3回読ませていただきました! (2021年10月26日 22時) (レス) @page35 id: bc85421f32 (このIDを非表示/違反報告)
RINA(プロフ) - にわなずなさん» ご指摘ありがとうございます! (2021年10月25日 7時) (レス) id: b459f0a978 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:RINA | 作成日時:2021年6月21日 7時