村上鋼の場合 ページ6
村上side
オレは寝ることで学んだことをほぼ100%自分のものに出来る
そんなおれはずるいと思ってた
つい口からごぼしたことを聞いた奴らに噂されてここでもまた1人なのかと思ってた
そんなある日不良の"宮本"という女子の隣になった
なるべく関わらないようにしようと思ったけど、よろしくって言われて思わず返してしまった
でも授業終わったら寝ればいい、そう思ってた
…
いつものように寝ようとしたある日
隣から声がした
貴『なぁ、さっきの授業で先生が宿題とここ線引いとけって言ってたぞ。』
村上「!あ、ありがとう…。」
そういえば不良なのに授業を聞いてるよな
貴『何で授業終わった後寝るんだ?』
!
どう言おうか…
村上「…その方が覚えやすいからだ。ボソッ ずるいって思うかもしれないけど。」
貴『何がずるいんだ?』
村上「!聞こえてたのか。」
…きっと皆みたいにずるいって言われるんだろうな
でも返ってきた回答は意外なもので
貴『お前はいつも授業を真面目に受けてる、寝てる訳でも無ければ遊んでる訳でもない。真面目に授業受けて、終わった後寝て覚えることの何がずるいんだ?』
村上「!…ボソッ それでも気持ち悪いだろう。」
貴『じゃあその声を聞き取るオレもずるくて気持ち悪いな。』ニコッ
村上「そんなことは!」
つい声が大きくなった
それでも宮本は続けた
貴『それはずるでもなんでもない、お前の才能だ。誇ればいい、グチグチ言うやつはただの妬みだ。気にするな。』
村上「ボソッ ありがとう。」
初めて同年代の人に理解して貰えた
それがとても…とても嬉しかった
《ずるい》じゃなくて《才能》と言ってくれた
この人は他の人とは違う
そう思った
その日をきっかけに宮本の姿を目で追うようになった
もっと話してみたかった
けど勇気が出なかった
宮本は影浦と言う奴と仲がいい
素行不良で授業態度も悪い
なんでそんなやつと仲がいいのだろうか
…
ある日授業が終わると宮本は勉強道具を片付け始めた
思い切って声をかけてみた
村上「もう帰るのか?」
貴『嗚呼、ボーダーの仕事があってな。今から行かないと間に合わないんだ。』
村上「ボーダー…。」
貴『また明日な、村上。』
村上「嗚呼!」
ボーダーか
オレも入ってみたら役に立てるだろうか
そんなことを考えていたら後ろから声を掛けられた
影浦「おい、後でツラ貸せ。」
村上「!?」
何か気に触ることを言っただろうか
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うゆ@uyu(プロフ) - 楽しみが増えた!!!寂雷先生いいよね!頑張ってください! (11月2日 16時) (レス) @page26 id: 91c57ec369 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:零音(れいん) | 作成日時:2021年9月6日 19時