夢への招待 *4 ページ41
パーティと言うだけあってご馳走のラインナップはとても豪華だった。
ハロウィンでお馴染みのパンプキンパイがメインディッシュに、他にもカボチャのグラタンやシチュー、スープがあったりチキンやらサラダが所狭しとバイキング形式で並んでいる。
会場を見渡すと少し遠くの方でうらたさんと坂田さんが豪快に御馳走に齧り付き、その横で志麻さんはワインを嗜んでいる。
もう1人の姿が見えずにキョロキョロしていると
「何かお探しですか?お嬢様?」
探していた声がして振り返るとそこには相変わらず笑顔のセンラさんの姿があった。
“センラさんの姿が見えないなって思って…探してました”と伝えると私の頭を撫で“ほんまAはかわえぇな”と小さく呟くのが聞こえてきた。
一撫でし終わってお互いに目が合う。
「Aは料理食べてる?まだなら僕が取ってきますよ?」
「食べてます。パンプキンパイ美味しかったです!」
「ほんま?Aが喜んでくれるならハロウィンじゃなくても作るからいつでも言ってくださいね」
「あのパイ、センラさんが作ったんですか?」
「そうですよ?パンプキンパイだけじゃなくてここに出てる料理は全部僕が作ってますが…?」
キョトンとして首を傾げるセンラさん。
こんなに紳士でイケメンでその上料理のスキルまで高いときた…
天は二物を与えずってことわざがあるけど、天はこの悪魔に二物も三物も与えている…
「A?僕なんかあかんかった?もしかして男が料理するとかキッショって思った?それとも他人が作った料理は食べたくないとか?」
私が返事をしていない間に勘違いしてオロオロとしているセンラさんに慌てて弁解をする。
「そんなわけないです!センラさん紳士でカッコよくて料理までできるのすごいなって思って」
思ったことをそのまま告げるもセンラさんは眉をハの字にしたまま不安げに私に問いかけた。
「ほんまに?キショくない?僕の料理食べてくれる?」
「食べさせてください…というか、私に料理教えてください…」
きちんと肯定して“約束、指切りしましょう”と小指を立てて彼の前に差し出す。
センラさんは一瞬目を見開いた後
「分かりました。じゃあ今度センラと2人で料理しましょ?約束ですよ?」
愛おしげに私の指に小指を絡めた。
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悠永@星点灯ありがとうございます。(プロフ) - 結月。さん» 暖かいコメントをありがとうございます。1章出たての頃から見てくださっているとのことですごく嬉しいです😭途中間が空いてしまったりもしましたがきちんと完結させるつもりなのでどうか3章も引き続き見てくださったら幸いです🙇♀️ (2023年2月7日 10時) (レス) @page46 id: 41d5883f51 (このIDを非表示/違反報告)
結月。(プロフ) - コメント失礼致します。2章完結おめでとうございます!!作品ができた当初からいつも更新を楽しみにしておりました。物語の展開もすごく面白くて、大好きな作品です。これからもとても楽しみです。陰ながら応援しております…!! (2023年2月7日 4時) (レス) id: 286dc51d91 (このIDを非表示/違反報告)
悠永@星点灯ありがとうございます。(プロフ) - にやあ確定さん» 当作品初めてのコメントで、作者はとても感激しております!!!更新頻度の事、内容、楽曲の解釈共に褒めていただけてとても嬉しいです…!🥹決して短くない私の小説を読んでくださりありがとうございます。ぜひこれからもお付き合い頂けると幸いです! (2022年12月14日 8時) (レス) id: 41d5883f51 (このIDを非表示/違反報告)
にやあ確定 - コメント失礼いたします◎更新頻度が高い上に物語の内容にとても惹かれました...😽何より作者様の楽曲への解釈がとても素敵です‼✨素敵すぎる悪魔執事を書いてくださり有り難うございます😈✨ (2022年12月12日 22時) (レス) id: 28b1a8c3b0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:悠永 | 作成日時:2022年11月24日 11時