マニアな愛 *1 ページ19
年に一度のハロウィンの夢。
13歳になった今年の夢の始まりは
「おはよーちゃーん」
「………。」
やけに笑顔な好青年との添い寝+モーニングコールで始まりました。
「あの…寝起きの頭でごめんなさい、質問いいですか…?」
とりあえず状況を整理するために、
志麻さんと行った質問タイムの経験を活かして
私は青年に対しなるべく下手に出て、
質問に答えてもらえるか、お伺いをたてる。
青年は私の改まった態度に一瞬ポカンとして
その後小さく吹き出し
「畏まっちゃってなぁに?何でもどうぞ?」
と、笑いながら承諾してくれた。
彼の笑顔に今度は私がきょとんとする。
てっきり志麻さんの時みたいに高圧的な返事がくるとばかり想像していた私からすると彼の反応はとても拍子抜けするものだった。
私は”ありがとうございます”と伝えた後、さっそく質問にはいる。
「あの…あなたは一体…」
まじまじと目の前の青年を見つめる。
ブラウンの短髪、
宝石のエメラルドを埋め込んだ様な綺麗な目。
角も鱗も小さな黒い羽も生えていない事から、
顔立ちだけで言うなら、他の3人に比べると1番人間に近いかなと思うが、
エルフの様な尖った耳と、背中に見える大きなコウモリ様の羽が彼が人間じゃないということを証明していた。
「俺?俺はうらた。主人に仕える執事の1人。」
(この人が、志麻さんと坂田さんが話していた”うらたさん”)
2人が話していた内容から威厳溢れる人というか、怖い人なのかなと何となく思っていたが
どう見ても目の前の彼は気さくで穏やかな人だった。
彼の素性が分かったところで次の質問に移る。
「前回の夢の終わりから察するにここは、坂田さんの部屋で、今いるのは坂田さんのベッドの上でしょうか…」
「ここは坂田の部屋で、今いるのは坂田のベッドの上だなぁ」
前回の夢を思い出し、細かい詳細を
クローズクエスチョンで質問をすれば、
青年はおかしそうに私の問いに答えてくれる。
やっぱりここは坂田さんの部屋で、
人様のベッドの上に他人が2人で居るというおかしな状況だと言うことがわかった。
「あの…家主は…?」
「坂田ならまーしぃと買い物出かけてんぞ」
“つまり、今は俺と2人っきり”と語尾にハートがつきそうな声色で目の前の青年はにこりと笑う。
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悠永@星点灯ありがとうございます。(プロフ) - 結月。さん» 暖かいコメントをありがとうございます。1章出たての頃から見てくださっているとのことですごく嬉しいです😭途中間が空いてしまったりもしましたがきちんと完結させるつもりなのでどうか3章も引き続き見てくださったら幸いです🙇♀️ (2023年2月7日 10時) (レス) @page46 id: 41d5883f51 (このIDを非表示/違反報告)
結月。(プロフ) - コメント失礼致します。2章完結おめでとうございます!!作品ができた当初からいつも更新を楽しみにしておりました。物語の展開もすごく面白くて、大好きな作品です。これからもとても楽しみです。陰ながら応援しております…!! (2023年2月7日 4時) (レス) id: 286dc51d91 (このIDを非表示/違反報告)
悠永@星点灯ありがとうございます。(プロフ) - にやあ確定さん» 当作品初めてのコメントで、作者はとても感激しております!!!更新頻度の事、内容、楽曲の解釈共に褒めていただけてとても嬉しいです…!🥹決して短くない私の小説を読んでくださりありがとうございます。ぜひこれからもお付き合い頂けると幸いです! (2022年12月14日 8時) (レス) id: 41d5883f51 (このIDを非表示/違反報告)
にやあ確定 - コメント失礼いたします◎更新頻度が高い上に物語の内容にとても惹かれました...😽何より作者様の楽曲への解釈がとても素敵です‼✨素敵すぎる悪魔執事を書いてくださり有り難うございます😈✨ (2022年12月12日 22時) (レス) id: 28b1a8c3b0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:悠永 | 作成日時:2022年11月24日 11時