五条悟に100万回殺’された女

16話 ページ16

夏油が医務室を出た後、「小言うぜぇ〜」と呟きながら五条は私の腕を離さない。

いまだに私の腕を弄んでいる五条に腹が立ち、「いい加減に…」と口を開いたその時。




＿＿＿ズキリとした痛みが私の腕を駆け巡る。






A「い"ッ…」

「なに？痛ぇの？さっき平気だって言ってたよな？嘘ついたの？」





先ほどまでちゃらけていた五条の明るい声とは打って変わって、ゾッとするほど低く、どこか怒りを帯びた声に思わず身体が硬直する。






「なぁ、俺、絶対に動くなって言ったよな？」

A「えっと…、あの、…ほんとに大したこと」



「ない」と答えようとした時、また私の腕に激痛が走る。

どうやらまた五条に握られたようだ。





A「痛ッ……」

「あ"？痛ぇんじゃねぇか、嘘つくなよ」







私の知っている五条とは明らかに違う目の前の彼に、少し体が震える。





「無駄死にしたくなかったら動くなって言ったよな？」

A「・・・・・」



言葉にできない緊張感で声を発せずにいる私に五条は顔を寄せると低い声で静かに呟く。









「そんなに死にてぇなら俺が殺してやろうか__」









身体にゾクリとした何かが駆け巡る。




私はこの感覚を知っている、









これはそう、確か、









私が五条に殺される時だ______

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