淡雪恋蕾 … 129 ページ41
柊羽の体調も戻り、傍目には静かな日々が戻ってきたように思えた
けど、柊羽を脅かす《父親》の存在は今もそのまま…恐らく柊羽の出方を手ぐすね引いて待ってるんだろう
柊羽に父親の狙いを聞いた方が早いのかと思ったけど、あの激しい動揺と精神的ダメージを目のあたりにしたオレ達には、その名前を口にすることすらはばかられた
相手が何らかのアプローチを掛けてくるまで、柊羽を家から出すのを止めよう、と太輔と話し合い、今はオレが家にいるようにしていた
柊羽本人も外に出たがらない事もあって、今は一日部屋で受験勉強の日々を送っていた
「…まる、まる、まる……まる……おおスゲェ!全問正解だぞ、お前短期間によくここまで学力伸ばしたな、感心感心!」
「えへへー、やったね!」
ピースサインをオレに向けホントに嬉しそうに笑う柊羽に、オレもやりがいと達成感を感じていた
お世辞でも何でもなく、柊羽の学力の伸びは教師やってたオレですら驚くものだった
この成績なら、もっと上のレベルの高校にも行けるんじゃないか?と思うほどだ、特に英語と数学は、驚異的な発達レベルだった、元々の地アタマの良さが、ハイレベルな理解力の安定に繋がっているようだった
この子の両親は、どんな人だったんだろう…?
そう思わずにいられないほど、柊羽の学力レベルはオレ達の期待以上の成果を見せてくれた
「勉強、イヤじゃないのか?」
「全然!オレさ英語好きなんだ」
「そか?なんで?」
聞き返すと、柊羽は思いを馳せるような表情を浮かべた
「英語ってさ、世界共通言語の一つでしょ、ちゃんと話せるようになったら世界中の人と話が出来る、そしたらさ、まだまだ知らないこと沢山教えて貰えるじゃん!オレさ、今まで自分一人で完結する世界でしか生きてこなかっただろ?、世界には、もっともっとオレの想像もつかないような場所やソコで暮らす人がいる、これからの自分の人生を変える様な出逢いをいっぱい持ちたいんだ!」
目を輝かせて自分未来を語る柊羽が、オレには頼もしくそして、何としてもその夢を叶えてやりたいと思った
「とってもいいと思うよ、柊羽ならきっと叶えられる、オレも太輔もその夢のサポートをさせてもらうよ」
くしゃくしゃ髪の毛かき回しながらそう言うと、柊羽が照れたようなハニカミ笑顔を見せた
「ありがとうミツ…でも……ホントに、夢だから…」
その笑顔にふと…不安を表す色が見える…
曇りのない純白の笑顔を、オレは見たいと思った
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GAYASAKURA(プロフ) - tryさん» ドキドキ展開になってるといいのですが、宜しければまた感想などお聞かせくださいませ!コメ大感謝です! (2018年3月25日 23時) (レス) id: 3b1ef006c1 (このIDを非表示/違反報告)
GAYASAKURA(プロフ) - tryさん» こんばんは!コメ返遅くなり申し訳ございません!こちらこそ、大量アップを目にして下さり感謝申し上げます!そして、安定の移行となりました!今回は旦那は出張中なので、とりあえず最強のラスボスにオファー致しましたw気に入ってくださると嬉しいです、 (2018年3月25日 23時) (レス) id: 3b1ef006c1 (このIDを非表示/違反報告)
GAYASAKURA(プロフ) - pochiさん» 宜しければお待ちしております!コメ大感謝です! (2018年3月25日 23時) (レス) id: 3b1ef006c1 (このIDを非表示/違反報告)
GAYASAKURA(プロフ) - pochiさん» こんばんは!コメありがとうございます!コメ返遅くなり申し訳ございません、はい、閻魔的ラスボス降臨です、この方も色々悲しみを抱えて生きています、不器用ながらも息子の太輔を愛していることをお伝えできればなぁと思います、移行となりましたがコチラも (2018年3月25日 23時) (レス) id: 3b1ef006c1 (このIDを非表示/違反報告)
try(プロフ) - 大量更新ありがとうございます(/▽\) 姐さん強し…されど、閻魔様やばし…ですねΣ(゚□゚;) 姐さんの覚悟に、太輔さんかと思いきやの…閻魔様。 毎回ドキドキの展開で、楽しみでたまりません( ´艸`) (2018年3月25日 15時) (携帯から) (レス) id: 9d1b77fd6f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:GAYASAKURA | 作成日時:2018年3月7日 23時