淡雪恋蕾 … 122 ページ33
「柊羽、分かるか?宏光だ」
「目が覚めたのか?気分はどうだ?」
目を開けると、そこに太輔とミツの顔が見えた…
「オレ…如月にいるの?」
「ん?…当たり前だろ?ココがお前の家なんだから」
「どした、熱出してたから混乱してんのか?」
二人とも笑ってる…見えるのはオレの好きなミツと太輔の笑顔…
なのに、この消えない不安はなんでだろ…
ここがオレの家…
混乱してるって、何を……?
違う、そんなハズない…だってオレ…アイツの…
アイツ……────っ!?
思い出した途端、カラダが震えた
「柊羽!?」
「柊羽どした?」
「ヤダ、怖いっ!」
怖くて…ただ怖くて、あの男の顔が目の前に現れて、オレはそれから逃れるように頭まで布団に潜り込んだ
「柊羽、怯えなくていい!ここには、オレと太輔しかいないから!」
聞こえてきた声の人…違う…
太輔…っ、その名前こそがオレを闇から救ってくれる人…
「太輔っ!」
オレは被っていた掛け布団を跳ね除け、目の前にいた太輔にしがみついた、そう、この人だ…
「柊羽…?」
「太輔っ、太輔怖いよ…っ、オレを離さないで、お願い太輔っ!」
抱き止めてくれた手が、躊躇いながら背中に回される
「どうしたんだよ…おまえ…」
困惑した声が耳に入るけど、もう、オレにはこの人に縋るしかなかった
「…柊羽、お前大丈夫なのか?」
触れてきたのは、もうひとつの手…太輔が全身全霊で愛してる人…この人よりも太輔に愛されなきゃ、オレはここにいられない……
「触んなっ!太輔っ!オレこの人はイヤだ!」
「柊羽っ!おま、何言ってんだ!!?」
「太輔いいからっ!!…そのままでいい…そのまま、柊羽が落ち着くまで傍にいてやってくれ」
「宏光…」
「オレはいいから…、柊羽、太輔が傍にいてくれるから不安にならなくていい…太輔、オレはリビングにいる、何かあったら呼んでくれ…」
そして、ミツは出ていった…
ドアが閉まった途端、太輔がオレからカラダを離した、尚も抱き着こうとしたオレを押しとどめるように、両腕を掴まれた
「柊羽、何でこんなこと…」
信じられないって表情で太輔が呟くように聞いてくる
「オレは太輔が好き…太輔の傍にずっといたいよ、ミツじゃなくてオレを見てよっ!オレを好きになってよっ!ねぇ太輔っ!!」
「柊羽、あのオヤジのトコには返さないから!ちゃんとここにいられるようにするから!頼むからそんなコト言うな!お前間違ってる!」
「間違ってなんかないっ!」
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GAYASAKURA(プロフ) - tryさん» ドキドキ展開になってるといいのですが、宜しければまた感想などお聞かせくださいませ!コメ大感謝です! (2018年3月25日 23時) (レス) id: 3b1ef006c1 (このIDを非表示/違反報告)
GAYASAKURA(プロフ) - tryさん» こんばんは!コメ返遅くなり申し訳ございません!こちらこそ、大量アップを目にして下さり感謝申し上げます!そして、安定の移行となりました!今回は旦那は出張中なので、とりあえず最強のラスボスにオファー致しましたw気に入ってくださると嬉しいです、 (2018年3月25日 23時) (レス) id: 3b1ef006c1 (このIDを非表示/違反報告)
GAYASAKURA(プロフ) - pochiさん» 宜しければお待ちしております!コメ大感謝です! (2018年3月25日 23時) (レス) id: 3b1ef006c1 (このIDを非表示/違反報告)
GAYASAKURA(プロフ) - pochiさん» こんばんは!コメありがとうございます!コメ返遅くなり申し訳ございません、はい、閻魔的ラスボス降臨です、この方も色々悲しみを抱えて生きています、不器用ながらも息子の太輔を愛していることをお伝えできればなぁと思います、移行となりましたがコチラも (2018年3月25日 23時) (レス) id: 3b1ef006c1 (このIDを非表示/違反報告)
try(プロフ) - 大量更新ありがとうございます(/▽\) 姐さん強し…されど、閻魔様やばし…ですねΣ(゚□゚;) 姐さんの覚悟に、太輔さんかと思いきやの…閻魔様。 毎回ドキドキの展開で、楽しみでたまりません( ´艸`) (2018年3月25日 15時) (携帯から) (レス) id: 9d1b77fd6f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:GAYASAKURA | 作成日時:2018年3月7日 23時