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淡雪恋蕾 … 114 ページ24

「…怖い…アイツが怖い…っ、戻りたくない…っ
太輔…助けて…っ、怖いよ…っ」

怯えてオレにしがみつく柊羽を抱き抱え、オレはその恐怖の対象を確かめるために、柊羽の顔を覗き込んだ、合わない視線が柊羽の激しい動揺を伝えていた

だけど、聞かなきゃいけない…
ゴメンな柊羽…


「アイツって誰だ?…頼む答えてくれ柊羽、お前を脅してるのは、戻ってきた親父なのか?」

弾かれたように息を詰める柊羽の目が大きく見開かれ、オレから逃げるように後ずさった

「柊羽?」

胸を抑え、荒い息をしながら柊羽は視線を彷徨わせ、柊羽にだけ見える恐怖から逃れようと、部屋を這いずり回った

「違う……親父なんかじゃない…あんなヤツ鬼だ…殴るんだ…オレを…笑いながら殴るんだ…っ、怖い…痛いよ……っ、許して…お願いもう許してっ!もうしないから、ごめんなさいごめんなさい、だからもうやめてっ、痛いことしないでっ!!」

明らかに錯乱してる柊羽に対して、どう対応してやればいいのか分からなくて、オレはその手を取り、握りしめた

「やだ!触んなっ!」
「柊羽オレだよ、太輔だ!」
「知らないっ!ごめんなさい…叩かないでっ!」


「柊羽っ、オレを見ろって!親父じゃない、ココにはお前を傷つけるヤツはいないからっ!」

「やだ、いやだ!…もう許して、痛いよ…っ、ごめんなさい!許してくださいっ!!もう止めてっ!」

蹲り、何度も何度も謝る柊羽の姿は、幼い時から受け続けた痛みから逃れる為に身に付けた哀しいまでの小さな小さな抵抗だった

その姿は、胸が締め付けられるほど切なく痛々しいものだった


こんなことが、許されていいのか…

オレは無理やり柊羽を引き寄せ、もう何も見なくてもいいようにその頭を抱きしめた

「ゴメンな…ゴメンな柊羽…っ、助けてやれなくてゴメン…っ」


誰かが謝ってやらなきゃ、柊羽はきっと壊れてしまう…

「柊羽…オレだから…もう大丈夫だから、お前を傷つけるヤツは、ココには誰もいない…」

強く強く…想いが伝わることを願いながらオレは小さな子供の柊羽を胸に抱きしめた


柊羽の手がオレの背中に回り、ギュッと服を握った

「…お願い…オレを愛して……っ」


虚ろな瞳を向け、掠れるような声でポツリとそう呟くと、ガクリ…とカラダから力が抜け、柊羽はそのまま意識を失った




「柊羽…?柊羽、柊羽っ!!」

Gayasakuraです!→←淡雪恋蕾 … 113



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GAYASAKURA(プロフ) - tryさん» ドキドキ展開になってるといいのですが、宜しければまた感想などお聞かせくださいませ!コメ大感謝です! (2018年3月25日 23時) (レス) id: 3b1ef006c1 (このIDを非表示/違反報告)
GAYASAKURA(プロフ) - tryさん» こんばんは!コメ返遅くなり申し訳ございません!こちらこそ、大量アップを目にして下さり感謝申し上げます!そして、安定の移行となりました!今回は旦那は出張中なので、とりあえず最強のラスボスにオファー致しましたw気に入ってくださると嬉しいです、 (2018年3月25日 23時) (レス) id: 3b1ef006c1 (このIDを非表示/違反報告)
GAYASAKURA(プロフ) - pochiさん» 宜しければお待ちしております!コメ大感謝です! (2018年3月25日 23時) (レス) id: 3b1ef006c1 (このIDを非表示/違反報告)
GAYASAKURA(プロフ) - pochiさん» こんばんは!コメありがとうございます!コメ返遅くなり申し訳ございません、はい、閻魔的ラスボス降臨です、この方も色々悲しみを抱えて生きています、不器用ながらも息子の太輔を愛していることをお伝えできればなぁと思います、移行となりましたがコチラも (2018年3月25日 23時) (レス) id: 3b1ef006c1 (このIDを非表示/違反報告)
try(プロフ) - 大量更新ありがとうございます(/▽\) 姐さん強し…されど、閻魔様やばし…ですねΣ(゚□゚;) 姐さんの覚悟に、太輔さんかと思いきやの…閻魔様。 毎回ドキドキの展開で、楽しみでたまりません( ´艸`) (2018年3月25日 15時) (携帯から) (レス) id: 9d1b77fd6f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:GAYASAKURA | 作成日時:2018年3月7日 23時

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