7話 ページ8
…それからのオレは、部活帰りにミツを待ち、極力一緒に帰るようにした…どうしてもムリな時はなんやかや理由をつけて誰かに頼んだり…いつの間にやら、オレは仲間の間で《ミツ専属のフジガヤPTA》と呼ばれるようになっていた…ま、オレにとっては好都合だけど!
…あの日のことは、オレとミツしかしらないコトだし、二人とも口に出すことも無かった…
オレも、早くミツに忘れさせてやりたかった…
けど、あの日からのミツは、大人の男の人に怯えるようになっていた…街へ出かけても、すれ違う男の人のカラダが少しでも触れると、ビクついて、苦しそうなカオになった…
「ミツ…もう帰ろう…」
「太ちゃん…平気だよ、見たい映画あるんでしょ」
「そうだけど、オマエさ、ムリしてんだろ…顔色悪いし…」
「…平気だよ…大丈夫…」
どこをどう見たら平気なんだよ…額に汗を浮かべ、青白い顔色…―オレは、ミツの手を引っ張って、帰りの電車に乗り込んだ…休日のお昼…移動で満員だ…ミツの周りには男の人が沢山いる…
「すいません…」
オレはどうにか周りの人に声をかけて、動いてもらいミツを電車の扉を背にして立たせた…俺がミツの前にいれば、周りの人からはひとまず遮れる…
「太ちゃん…」
「コレなら大丈夫だろ…うわっ!」
瞬間大きく揺れた電車…満員で後ろから押される形でミツの方に体が傾いた…オレを支えようとミツの手がオレの背中に周り、オレ達は抱き合うような格好になってしまった…とりあえず壁に手をついてこれ以上ミツに接近しないようにしたけど…ヤバいな…この体勢…
俺の体に隠れるくらいのミツの姿…
ミツ…ホントにまだちっさい…オレの肩くらいしかないし…肩も細くて、カオもちっさくて…黙ってたら女の子…かも…
「…太ちゃん?」
下からキョトンと見上げるミツのカオを、オレはまともに見ることが出来なくて…窓の外に視線を移した…
(マジで破壊力…パない…)
駅につくまで、オレはひたすら外を見ていた…
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GAYASAKURA(プロフ) - はに〜さん» こんばんは!コチラにまでコメ頂きましてありがとうございます!うんうん、藤北ってきゅん神ですよね!切ない想いをリアルで伝えたコトが無いので、ただ今妄想大爆発中ですw!コメほんとに励みになります!ありがとうございます! (2015年8月17日 20時) (レス) id: 9f07080ee9 (このIDを非表示/違反報告)
はに〜(プロフ) - おみつって、どうしてこんなに健気がハマるんでしょうか、、藤,北って どうしてこんなに切ないのがハマるんでしょうか、、藤,北クオリティ、、引き続き 楽しみにしております! (2015年8月17日 15時) (レス) id: b78e817db7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:GAYASAKURA | 作成日時:2015年8月15日 21時