Chapter９・・怪傑 ページ1
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「君が例の悪女さん？」
相変わらずの胡散臭い笑みを浮かべながら、爆弾を口にしたセンラという男。更に言うのであれば、歌い手グループの浦島坂田船の船担当であるセンラ。
思わず固まって彼を見返した私に、センラは更に笑みを深める。表情は笑っているものの、目の奥が死んだように温度がない。
『…すみませんが、人違いでは？』
「如月Aさんやろ？最近美怜の周りを嗅ぎまわってると噂の。」
私より圧倒的に背が高いセンラさんは、私の目を覗き込むように膝を曲げてしゃがみこんだ。切れ長の目が揶揄うように細められ、どこからか爽やかな柑橘系の匂いが漂ってきた。
「俺美怜から相談受けててん、姉のAさんから助けてください、ってな。けど俺も本人に会わんと何も言えないし、ちょっと調べさせてもらったで。」
美怜とセンラさんは、知り合い？
しかも、私から助けてとセンラさんに相談したの？私がいつ美怜に変なことをした？
…恐らく、美怜の罠なんだろうけど。
「ちなみにAさん、うちのリーダーの奥さんやんな？そして志麻くんと浮気、坂田とはかなり親しい友人同士。」
『な、んで…、』
「さっき聞こえてきたんやけど、リーダーと別居中なん？そりゃまた災難やなぁ、」
ペラペラと個人情報を晒しあげるセンラさんに、私は背中に悪寒が走るのを感じた。
何故、ここまで知っている？ここまでくると、もはやストーカーだ。盗聴でもされていたのだろうか？
「…あぁ、これ全部本人から聞いたから全然ストーカーとかじゃあらへんよ。」
『ぇ、？』
「そりゃ俺等は互いに信用し切ってる部分あるからなぁ。特にリーダーと志麻くんとかはかなり思い詰めてたみたいで、向こうから僕に相談してきたで。」
思い詰めていた…？渉と、志麻が？
それも、私のせいで？
「でもAさん話した限り悪い人には見えんし、俺は別にそこまで疑ってへんよ？というかむしろ、美怜にハメられてるとしか思えんよなぁ…」
『あ、の…』
「ん？」
『センラさんは、美怜の知り合いなんですな？』
恐る恐る訊いた私に、センラさんは薄く笑う。
「せやで。」
美怜はどこまで、私の知り合いに関与してくるのだろうか？せめて、志麻と坂田さんだけは関わってほしくない。
「俺らそろそろ休憩やし、楽屋来いひん？」
投げかけるように問われたセンラさんの言葉に、私は無意識のうちに頷いた。
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ハクト(プロフ) - 奏斗さん» コメントありがとう！覚えてるよ、久しぶりだね！奏斗の作品こそ文の表現が綺麗で、とても勉強になります笑 毎日更新していく予定だから、良ければまた読みにきてね！(*^^*) (2020年7月2日 22時) (
レス) id: 2aaa8e08bf (このIDを非表示/違反報告)
奏斗(プロフ) - 展開が読めないところが面白い！惹かれた！更新頑張って！(思わずタメで話しちゃったけど、覚えてないよね、ごめんなさい) (2020年7月2日 22時) (レス) id: 2650d5f3fb (このIDを非表示/違反報告)
ハクト(プロフ) - 絵が上手くなりたいさん» 完全に打ち間違えでした、ご指摘ありがとうございます！ (2020年7月2日 18時) (レス) id: 2aaa8e08bf (このIDを非表示/違反報告)
絵が上手くなりたい(プロフ) - 消防車？救急車じゃなくて？(きつく聞こえてたらすみません)夢主ちゃんいい性格してる (2020年7月2日 18時) (レス) id: e48c7240eb (このIDを非表示/違反報告)
ハクト(プロフ) - あかりさん» コメントありがとうございます！読者の皆様に楽しんで頂けるよう、今後も精進してまいりますので、楽しんで頂けたら本望です(*^^*) (2020年7月2日 12時) (レス) id: 2aaa8e08bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ハクト | 作成日時：2020年7月1日 22時
