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Chapter5・・鬼謀 ページ26

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そのまま志麻の家に向かった私たちは、流れるように寝室に向かった。お互いを求め、貪りあう。そうでもしないと、自分を止める何かが溢れ出てしまいそうだった。


「ん、A…好きやで」


耳元で囁く志麻の声は、鼓膜を通り越して脳全体に直接響き渡った。彼の吐息と低い声が耳元を擽り、背中にゾクリと何かが駆け抜ける。


「…うらたさんに、連絡せんの?」


様子を窺うように恐る恐る訊いてきた志麻に、私は少し俯いてから小さく頷いた。


『…うん。志麻との時間を無駄にしたくない。』

「っ!」


愛おしくて堪らないとでもいった雰囲気で私を強く抱き締めた志麻に、罪悪感がじわじわと溜まっていく。
本当はただ、渉に連絡するのが怖いだけなのに。


「なぁA、一つだけ我が儘言ってもええ?」

『ん?なぁに?』

「俺と居るときは、俺以外の男と連絡取り合わんといて。会っても話しても駄目。俺だけのこと考えてて。」


あぁ、きっと彼も不安なんだ。
私に無償の愛をくれる一方で、彼も私からの愛が欲しいのだろう。

セカンドじゃなくて、ファーストの。


『わかった。』


私の言葉に志麻は小さく目を見開いたかと思うと、哀しそうな光を浮かべて綺麗に微笑んだ。

彼の唇が小さく動く。



“嘘つき”



ドクンと心臓が鳴る。

だが顔を強張らせて少し目を逸らした次の瞬間には、志麻の表情は戻っていた。


「…今日は、もう寝よ。」


その言葉に頷くと、志麻は私の方へ両手を広げてくる。私はその腕の中に入ると、抱き締め返した志麻のぬくもりに包まれ、そのまま眠りに落ちた。




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浦田渉A、今どこ?

浦田渉ねぇ、返事くらいして?


浦田渉…まーしぃのところ?




着信音を切ったスマホの通知になど、気付くはずもなかった。



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ハクト(プロフ) - Naoさん» 私も書きながら思いました…特に冷たい笑顔で言われると特に鋭く突き刺さりそうです笑応援ありがとうございます!続編でもよろしくお願いします! (2020年7月1日 22時) (レス) id: 2aaa8e08bf (このIDを非表示/違反報告)
Nao(プロフ) - センラさんに悪女って言われると、直接言われてないけどグサッと来ますね。笑続編待ってます!頑張ってください! (2020年7月1日 21時) (レス) id: b92cb2f456 (このIDを非表示/違反報告)
ハクト(プロフ) - Naoさん» 応援ありがとうございます!とても心強いです(*^^*)毎日更新していく予定なので、今後も楽しみにして頂けると嬉しいです! (2020年6月30日 20時) (レス) id: 2aaa8e08bf (このIDを非表示/違反報告)
Nao(プロフ) - こういうドロドロしてるやつ好きなんですよ…更新される度にハラハラドキドキして面白いです!更新待ってます!頑張ってください! (2020年6月29日 21時) (レス) id: b92cb2f456 (このIDを非表示/違反報告)
ハクト(プロフ) - 翡翠琥珀さん» コメントありがとうございます!読者の皆様に楽しんで頂けるよう、今後も精進してまいりますので、最後までお付き合い頂けると幸いです(*^^*) (2020年6月29日 20時) (レス) id: 2aaa8e08bf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ハクト | 作成日時:2020年6月19日 17時

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