53.春奈の叱責 ページ3
その日の夜。
メンバーが寝静まった頃、Aは風に当たるためにテントを抜け出していた。
ちょうど近くに川があり、そこの岩の上に腰を下ろす。
川のせせらぎに心を癒されていた時、
「言ったわね！」
「あぁ、言ったさ！」
「･･･ん？」
聞き覚えのある声が二つ、すぐ近くの建物から聞こえてきた。
何事かと後ろ振り向けば、そこは蹴球道場だった。
こっそり中を覗いてみると、二つの小さな影が何やら言い争っている。
春奈と木暮だった。
「だったら見せてみなさいよ！あなたの本気のサッカーを！」
「いいだろう！」
何を言い争っているのかは知らないが、とりあえず近所迷惑なので、
「仲がよろしいのはいいけど、もうちょっと声のボリュームを下げてよ、お二人さん」
「「うわぁ！･･･ムグッ」」
突然の登場に驚いた二人は大声を出し、慌てお互いの口を塞いだ。
その様子にケラケラと笑うと、Aは二人に尋ねた。
「んで、何してたの、こんな遅くに」
「はい！実は･･･」
春奈の説明によると、彼女がたまたま道場の前を通った時、イタズラを仕掛ける木暮を見つけた。
サッカーで認めてくれない部員にイタズラで仕返しする木暮の根性が気に入らず、だったらサッカーで認めさせろと言い、木暮がそれに乗ったわけだ。
一通りの説明を聞いたAは、なるほどと少し考え、ニヤッとイタズラっぽい笑みを浮かべた。
「なんなら付き合おうか？アンタの実力試し」
「「えっ！？」」
「昼間見たけど、アンタ身軽だからね。サッカーに生かされてるかもしれないよ。アンタみたいなの相手すれば、私も勉強になるかもしれないし」
木暮は一瞬迷っていたが、次いでコクンと頷いた。
Aはそれに満足そうに笑い、次に春奈を見た。
「じゃあ春奈。アンタには審判を任せていいかな？」
「あ、はい！もちろんです！」
「決まりだね。今日はもう遅いから、明日の朝6時30分頃にしよう。場所は河原のとこ。二人共もう寝な。明日は早く起きれるようにね」
「「はーい」」
Aと春奈はテントに、木暮は漫遊寺に戻った。
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女アスパラ - すごく面白いです‼‼‼‼つずきまってます (10月22日 20時) (
レス) id: 31d4d35068 (このIDを非表示/違反報告)
麗乃(プロフ) - 面白くて続きが気になります。更新待ってます‼ (2022年4月10日 13時) (レス) id: f8afe95a72 (このIDを非表示/違反報告)
杏(プロフ) - とても面白かったです！更新待ってます！ (2020年11月22日 16時) (レス) id: eec8bbc77e (このIDを非表示/違反報告)
仁王彩香 - 妖怪ウォッチの作品共々更新再開お願いします｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡ (2020年7月19日 0時) (レス) id: a3e64590b0 (このIDを非表示/違反報告)
仁王彩香 - 此方の作品も更新お願いします。 (2020年5月3日 3時) (レス) id: 9f5e24e49c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：AZUSA | 作成日時：2017年12月4日 23時
