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『ゲホ、ッ、ぁ、うッ』
我慢出来なくて血を吐いてしまった。
これも内緒だったのにな。
全部バレちゃう。
白い水溜りの中に朱が跳ねる。
「あれ、?どうしたの病気??うつさないでねぇ、」
後から壁に押し付けられるような体制だった僕の頭を壁に押さえつけてくる。
『が、ぁ、、ッはぁ、は、、!』
「痛い?でも痛いの好きでしょう?」
力が強い。頭が割れそうに痛い。もう身体に力が入らない僕には何の抵抗も出来ずにただただされるがままの状態で。
後ろの方で兄ちゃん達は今どうしてるだろう。
もうさっきみたいな顔してなきゃいいな。
何回目の絶頂だろう。もう手足の感覚はないし目の前は霞んで自分の足だけじゃ立っていられない。
それでも男に掴まれて壁に身体を押し付けてなんとか体制を保っている。
下には朱と白が混ざった液体が散ってお花畑みたいだ。
こんな穢い花なんて全て枯れてしまえばいいのに。
.
「今日はここまでかな、今までで一番楽しかったよ。またよろしくね、」
よろしく、の言葉が重い。支えきれない。耐えられない。
『、に、、、にいちゃ、たちを、ハァ、かいほ、ぅして、、』
「分かってるって。約束は守るよォ」
兄ちゃん達の拘束を解いてにっこり笑って去っていった。
あの後ろ姿ほど恨めしいものはない。
「、A、、!A!!!あ、ぁ、俺たちのせいだよなぁ、ッ!!!!!」
違うのに、
「俺達が気づけなかったから、!!!ごめん、な、!!!」
僕が悪いのに、
「僕の、せいで、、僕が、」
やめて、
自分を悪者にしないで。
僕を弱虫にしないで。
僕が悪者でいい。だから、強かったと言ってほしい。
僕のお陰だったという言葉が一つあればそれで救われるの。
どうして言ってくれないの、笑顔で僕のお陰だと言って。
もう僕は弱くないのに、兄ちゃん達をこうして守れるのに。
甘えたりする時もあったけどこんなに強くなったのに。
どうして認めてくれないの。
もう僕一人前でしょう?
『はぁ、ッ、、、ぼくは、つよ、くゲボッ、なりまし、たよォ、ッゴホゴホ、ッ、ゲホ、っ』
手を伸ばして抱き締めて。
ありがとうと言って。
笑って。
「ごめんなぁ、、、!」
泣かないで。
謝らないで。
そんな事されたら僕は僕自身を見失ってしまうから。
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リエル(プロフ) - ううううううううう…終わってしまった… (2019年4月3日 23時) (レス) id: 4f0744403a (このIDを非表示/違反報告)
春斗(プロフ) - わあああ独歩とのおまけ有難う御座います好きですぅぅ…………兄弟もとい家族愛的な関係とてもよきですた……何かあった時に一郎達とは別に頼れるお兄さんで優しく見守っててくれる感じがとても微笑ましいというかもう尊い……有難う御座いました(*´ω`*) (2019年3月27日 2時) (レス) id: 8cfab7cc4c (このIDを非表示/違反報告)
黒猫(プロフ) - 既に投票済みです……だと……?! (2019年3月1日 16時) (レス) id: 77336b66d1 (このIDを非表示/違反報告)
春斗(プロフ) - それと、もし宜しければ独歩とのおまけもあの…是非……!!!!!!! (2019年3月1日 2時) (レス) id: 8cfab7cc4c (このIDを非表示/違反報告)
春斗(プロフ) - コメント失礼致します。ドシリアスな中にちょいちょい挟まれるギャグがとても良い味を出してて、あの、全体的に好きです。(語彙力)取り敢えず四男君をずっとあれしてた男はウサポリ公にガチでしょっぴかれてたら良いなって思いました。 (2019年3月1日 2時) (レス) id: 8cfab7cc4c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:須臾 | 作成日時:2018年12月5日 22時