仲間じゃない ページ6
A「…っ！！」
傷ついた顔をする彼女を見ないフリをして、
信はそう言い放った。
A「他人…？それ本気で言ってるの？」
信 「………ああ！そうだよ！！
お前はもう飛信隊のメンバーでも
仲間でもなんでもないだろ！
今回だけ戦に参戦されても、迷惑なんだよッ！！」
やけくそのように言葉を言い放った信。
A「…ッ…信のバカ！大っ嫌い！！」
仲間じゃない…その言葉はAの胸を
大きく抉り取った。
たとえ、遠く離れていても
想い合う心は同じだと…信じていたからだ。
耐えきれず、逃げるように
その場から去ったA。
その瞳からは宝石のような涙が零れ落ちていた。
慌てる飛信隊の兵士達とは違い、最後まで背を向けて
いた信も、よく見ればその肩は震えていた。
昴 「A様ッ…！行かないでー！」
尾平 「信ッ！お前！そんな言い方っ！！
Aちゃんは俺達の為を思って…！！」
信 「うるせェーー！！
…ああ言わなきゃ、あいつは…。
…無理にでも戦場についてくるだろ。
Aに…これ以上傷ついてほしくねェんだよ」
いつまでも素直にならない背中は、
戦場で頼りなる逞しい彼ではなく
一人の男として、愛する女を守りたい…という
不器用な願いが籠っていた。
飛信隊のメンバーも皆、
彼女が大好きで大切な存在に変わりない。
そして、隊長からも兵士からもこれ程までに
飛信隊から愛されていることに蒙恬は内心驚いていた。
だが、Aを泣かせる事は頂けない。
それ程まで彼女の中でも、飛信隊が大切な存在だと
言う事に、少なからず嫉妬した。
蒙恬 「…今の飛信隊の置かれている状況は、
非常にまずい。信の千人将降格という噂も
はっきり言って現実味をおびてる。
…まぁ、だからこそ、
Aも無茶な事言ってるんだろけどさ。
仕方ないな…。
じーちゃんの本陣では、
信に救われた部分もあったし、
これ以上、
Aに悲しい想いもさせたくないからね。
ここに俺の知ってるとびきりの軍師を一人
呼んでやろう！
…まぁ、俺の弟なんだけどね」
飛信隊一同 「「「…ぐっ軍師！？」」」
蒙恬の提案により、
飛信隊は新しい活路を見出していた。
⭐⭐
その頃、鼻をぐすっとすすらせているAに共についてきた副長達が近づく。
その気配にすら気づかないとは、相当やられるてるとアダムは思った。
A「……やっぱり、もう仲間じゃないのかな」
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ありす - この作品おもしろくて、大好きで、一気読みしてしまいました、、。こんな最高な作品を作ってくれてありがとうございます！！ (2月13日 22時) (
レス) id: a49b00a8c0 (このIDを非表示/違反報告)
さや - 最高におもしろかったです！！素敵な年末をありがとうございました！！ (12月27日 19時) (レス) id: 190fd29e8b (このIDを非表示/違反報告)
ナタデココ(プロフ) - 現在深夜4時🥺♡面白くてずっと読んでました♡続き楽しみにしております🙇♀️😊 (10月21日 6時) (レス) @page8 id: bb115dbd7a (このIDを非表示/違反報告)
かもる(プロフ) - このシリーズがとても好きです。お身体に差し障りがなければ続きが読みたいです。 (2022年5月31日 0時) (レス) id: 71b936d7a8 (このIDを非表示/違反報告)
夜空 - 続き気になる 合従軍編のシーン作って欲しいです (2021年11月29日 22時) (レス) @page10 id: 1b00569172 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：09kokoa | 作成日時：2020年11月11日 16時
