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恋ひ余る ページ44

その後、李牧を外した宴はぎこちないながらも、Aの話題で持ちきりだった。

この一件から、数日後には
「あの李牧を惑わせた美しい歌声の持ち主」として王騎の娘・Aの名は瞬く間に咸陽から秦国内外問わず、他国にも響き渡った。

「一目見たい」と多くの国民が咸陽に押し寄せ、その人気はものすごく、どこにいても彼女の話題で持ちきりになる。


先ほどの、李牧の突如の告白に、
信は腸が煮えくり返る思いだった。

司会をしていた男があっという間に、Aを連れ去ってしまい…話す暇もなく、消化不良の思いを食欲にぶつける。


羌瘣 「なあ…信。Aのこと好きか?」

信 「ブフゥゥッー!!…突然なんだよ!羌瘣 」

昌文君 「……(信!)」怒

今まさに食べようとしていた食事に、信が飲み物を吹きた。
珍しく食欲がない羌瘣 。突然どうしたというのだ。


羌瘣 「私はAの事が好きだ。

…結婚したい」

昌文君 「ゴフォッッ!!?」

信 「んだよぉ!汚ねーぞっ昌文君のおっさん!」


今度は信の食べ物に、昌文君が飲み物をこぼす。


信 「おい、羌瘣 。

俺は大将軍になったら、
Aを嫁にもらうっていう約束をしてんだ!


お前にも…李牧にも…っ…、渡す気はねぇ…!」


昌文君 「そもそも、お主女であろう!

…(ああ、大王様がここにいなくて良かった。
いたら、どうなっていたことか…)」

羌瘣 「愛に性別は関係ない」

昌文君 「な、なんという破廉恥なッ!///」


羌瘣とAが
裸で抱き合ってるシーンを想像する…

うむ。これも悪くない……


信 「いや、どっちが破廉恥な想像してんだコラッ!」

至る所で、彼女の取り合いが発生していた。



そんな中、当の本人はというと……


A「…(帰りたい。)」


借りていた黒い着物と、剣を持ち
客人用の宿泊部屋の前で、立ち止まっていた。

それは、李牧から借りたもので、
必ず返すと約束した物だった。


A「…(あ、あんな事があったのに、どういう顔して会えばいいのか…///)」


あんな大勢の前で、しかも結婚の申込など受けた事がなくて、未だに赤い顔のまま、恥ずかしさが収まらない。

会いたくないが、会わなければならない…。
この問答ですでに数十分、彼女は扉の前で困っていた。


…すると、突然扉が空いたかと思うと
そこには
……あの日と同じ顔をした李牧さんがいた。

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ナタデココ(プロフ) - キングダム夢小説でこんなにいい小説に出会えるとは思いませんでした🥺♡お気に入り作者にも登録しようかと思ってます😌❤︎本当に宜しかったら、王騎様救済ルート、作って貰えませんか? (10月4日 22時) (レス) @page22 id: bb115dbd7a (このIDを非表示/違反報告)
09kokoa(プロフ) - ちさとさん» リクエストありがとございます!外伝の方で書いてみますね。いつかパパシリーズも書きたいと思ってます! (2020年9月2日 20時) (レス) id: d89cc95811 (このIDを非表示/違反報告)
ちさと - 本編と関係なく政や信と結ばれるお話ぜひお願いします!! (2020年9月2日 19時) (レス) id: 382e67ae5e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:09kokoa | 作成日時:2020年9月1日 16時

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