夜来香.2 ページ39
曲の音楽の演奏が始まる中で、Aは呆然と立ち尽くしていた。なぜなら、目の前に父の仇である李牧がいたからだ。
見つめあう二人に、一部の者は事情を察した。
Aが最後まで会合に来るのに反対していた、
騰、昌平君、昌文君は、彼女の姿を見た瞬間に頭を抱え、顔を片手で覆い隠した。
昌平君 「…なぜ、ここにAがいる///」
騰 「…(やはり、来てしまったか)」
録嗚未 「…あの女、姫様に似てないか?
……イテェッ!!」
騰 「おバカは黙ってなさい…」
昌文君 「…(Aッ!あの馬鹿者が!)
信 「Aッ!?…なのか??」
羌瘣 「…Aッ!!!」
信と羌瘣も食べていた物を落とし、
立ち上がる勢いで叫ぶ。
歌詞も歌わず、音楽だけが鳴り響くその場に、
関落は慌てて、演奏を止めさせ急ぎAの前に来た。
関落 「ちょ、…止めて!
何分、初めてなもんでッ!!
緊張しちゃったみたいですっ」
そう言っておどけてみると、
何も知らない文官達から笑い声が上がる。
関落が落ちた花を拾って、
Aをクルッと背中を向かせ、
周りに聞こえないように小声でまくし立てる。
関落 「ちょっとちょっと!困るよー!
一曲だけでいいから、頑張って!…ね?」
最初は立ってるだけでもいいと言ったのに…
ひどい男だ。
A「花じゃなくて…扇子がいい。
白くて、大きいもの…」
Aにだって、プライドがある。
確証が確信になったからって…なんだ。
愛しい…と一瞬でも感じた彼に、
もうあの日の李牧さんには二度と会えない…。
それでも、この傷ついた気持ちのまま
このまま…ここで
負けたくない…!!
関落から、大きくて白く羽のような飾りが
あしらった豪華で華やか扇子を受け取る。
合図をすると、
再び…夜来香の歌の曲が演奏された。
ずっと後ろ姿しか見せないAに、
飽きてしまったのか、
文官達は飲み食いや隣人との話に夢中になる…。
Aを知る者だけが、心配そうに
彼女の胸の傷を理解してやれるのだった…。
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ナタデココ(プロフ) - キングダム夢小説でこんなにいい小説に出会えるとは思いませんでした🥺♡お気に入り作者にも登録しようかと思ってます😌❤︎本当に宜しかったら、王騎様救済ルート、作って貰えませんか? (10月4日 22時) (レス) @page22 id: bb115dbd7a (このIDを非表示/違反報告)
09kokoa(プロフ) - ちさとさん» リクエストありがとございます!外伝の方で書いてみますね。いつかパパシリーズも書きたいと思ってます! (2020年9月2日 20時) (レス) id: d89cc95811 (このIDを非表示/違反報告)
ちさと - 本編と関係なく政や信と結ばれるお話ぜひお願いします!! (2020年9月2日 19時) (レス) id: 382e67ae5e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:09kokoa | 作成日時:2020年9月1日 16時