【信】未来永劫.9 ページ26
次の日、ぷにぷにとしたぬくもりで貂は目が覚める。
何度か瞼の上下を繰り返すと、
貂の身体をAが抱きしめて眠っていた。
貂「…(やわらかいっ///)」
すべすべな彼女の肌は、ふれるととても気持ちよくて
小さな口で、寝息を立てている姿は…まるで小動物のように可愛らしかった。
貂「…？(でも、なんか重いな…)」
だが、ズシっ…と重くのしかかってくる重さは
細身のAからは考えられない……。
貂が首だけ後ろに向けると…
貂「…！(信ッ！！！)」
貂に抱き着くAに、信もまた抱き着いていた。
三人とも右にならって寝る姿は、起きてみると滑稽である。
怒鳴って起こそうかと、息を吸った瞬間…
A「うーーーーーん」
Aが珍しく眉毛を八の字に寄せて、苦しそうにうめいた。
悪い夢でもうなされているのか？…と視線を向ける。
すると、Aの着物の中から
身体中をまさぐるように男の手が動いた。
それは、爆睡している信がAを全身で抱きしめるあまり
回した腕が、彼女の着物の中にまで入っていた。
……心なしか、すべすべと肌を撫でるように動いている。
貂 「んなにィさらしとんじゃボケーッ！！！」
信 「ってえぇぇぇぇー！！！なんだッ！？…敵襲か？！」
貂の蹴りがさく裂しても、完全に寝ぼけていた信だった。
信「…(せっかくいい夢みてたのによ……)」
★
A「じゃあ……城に戻るね。貂、信…」
いつまでもこのまま居る訳にもいかない。
なごり惜しいが、互いに目指す道の為に進む。
信 「Aッ！！俺はあと５年で将軍になるッ！！
そして、王騎将軍からもらった飛信隊の名前を
中華に轟かせるッッ！！
だから、５年たったら…
覚悟しとけよ！！」
貂 「……？(なんの覚悟だ？)」
馬に乗って去っていくAの背に叫ぶ信。
遠く離れた場所でも、鮮明にその声が届いたように
Aも拳を高く上げる。
A「私だって負けないんだからーーッ！！！」
こうして別れた三人。
互いに、熱き想いを胸に秘めながら
…別々の道を進む。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 114人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ナタデココ(プロフ) - キングダム夢小説でこんなにいい小説に出会えるとは思いませんでした🥺♡お気に入り作者にも登録しようかと思ってます😌❤︎本当に宜しかったら、王騎様救済ルート、作って貰えませんか？ (10月4日 22時) (
レス) @page22 id: bb115dbd7a (このIDを非表示/違反報告)
09kokoa(プロフ) - ちさとさん» リクエストありがとございます！外伝の方で書いてみますね。いつかパパシリーズも書きたいと思ってます！ (2020年9月2日 20時) (レス) id: d89cc95811 (このIDを非表示/違反報告)
ちさと - 本編と関係なく政や信と結ばれるお話ぜひお願いします！！ (2020年9月2日 19時) (レス) id: 382e67ae5e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：09kokoa | 作成日時：2020年9月1日 16時
