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「で、お前たちはいつまでそんな拗れた付き合いをするつもりだ?」
今迄、私と悟の関係に呆れはしても口を出すことはしなかった親友のひと言にはまあまあな威力があった
立ち直るのに時間を有し返答にかなりの間が開いてしまう
「え、と…どうしたの?いきなり」
「いや、気になっただけだ」
口ではそういうがそれだけではないだろう
私と彼女、硝子は高専時代からの仲である
しかし私には術師としての才能がてんでなかった
そう、見事な程に
私以外の3人は抜きん出た才能があり、一人は道を踏み外してしまったが残りの2人は今も非術師のため尽力している
せめて少しでも2人の役に立てれば、と今も補助監督としてこの高専にしがみついている
しかし、それは建前でただ彼と一緒にいたかっただけかもしれない
彼の自由奔放さに惹かれ片想いをしていた私は在学中に想いを伝えた
結果なんと了承してもらえた
が、まぁ人生そんなに上手くいくはずなく
「あいつの悪癖は治らないと思うぞ」
「ふふ…だろうね」
同意すると、笑い事かとジロリと睨まれた
恋人である五条悟の女癖の悪さといったらそれはもう
浮気の回数を数えるためには指…というより腕が何本いるだろうか
「あんたの母親、もう長くないんでしょ?」
「うん…最期まで親不孝になっちゃうかな。私が結婚して家庭を築くの…多分望んでくれてただろうから」
余命宣告されている母は女手一つで一人娘の私を育ててくれた
離婚の原因は父の女癖の悪さだ
手塩に掛けて育てた娘が同じ様に女癖の悪い男から離れられないだなんて…恐らく母はなんとなくそんな娘の恋愛事情を察してるんじゃないかと思う
しかも、事務員と嘘を呪霊と関わる仕事をしているだなんて…
申し訳ないことこの上ない
「この際結婚ねだってみたら?」
「ええ?もう、硝子ったら…そんなことしないわ。返事は目に見えてるし、それに…」
私が本命なのかもわからないしね、と続けると硝子はがくっと肩を落とした
「あんたねぇ…」
「心配させちゃってごめんね…ありがとう、硝子」
笑って言うとガシガシと頭を撫でられた
母にも親友にも心配を掛けてしまっている自分
が情けなくて少しだけ心が重たくなった
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√ - わー!めっちゃすきです! (2021年3月13日 19時) (レス) id: c890e5f159 (このIDを非表示/違反報告)
かのん(プロフ) - 舳さん» 嬉しいっ!!ありがとうございます!(´▽`) (2021年2月25日 19時) (レス) id: 9c488eb26d (このIDを非表示/違反報告)
舳(プロフ) - しんどい…語彙力失いましたとても好きですありがとうございますヽ(;▽;) (2021年2月24日 19時) (レス) id: 1f83f3c66d (このIDを非表示/違反報告)
神無月(プロフ) - かのんさん» かのんさんの欲望の塊を楽しみにしてます((( ・`ω・´)キリッ (2021年2月21日 15時) (レス) id: 27e0c87bdc (このIDを非表示/違反報告)
かのん(プロフ) - 神無月さん» コメントありがとうございます!これからも欲望のまま書きなぐります!(o≧▽゜)o (2021年2月21日 15時) (レス) id: 9c488eb26d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かのん | 作成日時:2021年2月17日 8時