9 ページ9
悟くんとお別れしてから早半月
休日に部屋の大掃除に出るわ出るわ悟くんの私物
歯ブラシや洗面用具などの消耗品はまだ勝手に処分するのも仕方はないが…
服等は高そうなブランド物が多く貧乏性の私は捨てることが出来ないのだ
取り敢えず手頃な紙袋に詰めて悟くんに連絡をする
【突然ごめんなさい、明日もし急な任務が入らなかったら仕事終わりに少しだけ話せるかな?】
程なく了承の返事があったことにホッとする
明日出勤の際に忘れないように、と紙袋を玄関先に置いて1日の汚れを落とすべくシャワーに向かった
「山田太一、おまたー」
「わっ!!」
少し任務の長引いた悟くんを室内で待っていると、突然背後から声を掛けられ先日の真希ちゃんの時の様に驚の声を上げてしまった
他の補助監督はもう全員帰宅しており、今室内にいるのは私と悟くん
それと任務の報告に丁度立ち寄っている七海さんだけである
七海さんは突然現れた悟くんをチラリと一瞥しただけで特に気にも留めていない
…さすが一級術師
「任務お疲れ様です、五条先生」
「それで話しって何なにー?このままご飯でも行っちゃう?」
「あ、いえ…お話しというより…」
性急に目的を尋ねられたため机横に掛けていた紙袋を手に取ろうとするが、室内にいる七海さんのことを思い出す
こういうのを他の人が居る前で渡すのはどうなんだろうか?と思い至ったのである
しかし相手は大人代表の七海さん
男女のいざこざに耳を傾けることはない…というより私と悟くんが別れたどうかなど全く興味の範疇にないだろう、と結論付ける
寸前で止めていた手を動かし今度はしっかりと紙袋の手持ちを掴んだ
「こちらをお渡ししたくて!」
「え、何?」
「ウチに置いてあった着替えと日用品です」
続けた言葉に紙袋を受け取り中を覗き込んでいた悟くんがピシリと固まった
…え
フリーズした悟くんに訳が分からず、思わず七海さんに視線を遣るが七海さんも書類作成中の手を止め固まっていた
「え、あ、ごめんなさい!やっぱり勝手に処分した方が良かったかな…でも高そうな物だからどうしても捨てられなくって…!」
慌てていうと「あ…うん」とテンション駄々下がりの悟くんが漸く言葉を発した
「私丁度仕事が終わった所なのでこれで失礼しますね。態々寄って貰ってすみませんでした」
「……うん」
何だか様子の可笑しい悟くんに首を傾げながら七海さんにも挨拶して帰宅した
930人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「呪術廻戦」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
√ - わー!めっちゃすきです! (2021年3月13日 19時) (レス) id: c890e5f159 (このIDを非表示/違反報告)
かのん(プロフ) - 舳さん» 嬉しいっ!!ありがとうございます!(´▽`) (2021年2月25日 19時) (レス) id: 9c488eb26d (このIDを非表示/違反報告)
舳(プロフ) - しんどい…語彙力失いましたとても好きですありがとうございますヽ(;▽;) (2021年2月24日 19時) (レス) id: 1f83f3c66d (このIDを非表示/違反報告)
神無月(プロフ) - かのんさん» かのんさんの欲望の塊を楽しみにしてます((( ・`ω・´)キリッ (2021年2月21日 15時) (レス) id: 27e0c87bdc (このIDを非表示/違反報告)
かのん(プロフ) - 神無月さん» コメントありがとうございます!これからも欲望のまま書きなぐります!(o≧▽゜)o (2021年2月21日 15時) (レス) id: 9c488eb26d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:かのん | 作成日時:2021年2月17日 8時