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21時限目 ページ5

「鹿野くん、……行かないの? 公園」

「ううん、行くよ? でも、Aちゃんと帰りたいから……待っててくれる?」

「……うん、いいよ!」

私がそう言うと鹿野くんは、ふわりと笑みを浮かべて「……ありがとう、Aちゃん」と言って私の頭を撫で、再び歩き出す。
それから数分後に公園に到着し、私はまっててと言われた公園の出入口からこっそりと鹿野くんを見守る。
やがて鹿野くんの前に姿を現したのは、李子ちゃんだった。

「やっぱり、告白なのかなぁ……」

そう私が呟いていると、李子ちゃんは大きく息を吸って鹿野くんに何かを言った。それを聞いた鹿野くんは目を丸くした後、ゆっくりと李子ちゃんの方に歩み寄って頭を優しく撫でる。
そして何かを言った鹿野くんは、トコトコと私の方に歩いてきた。

「か、……鹿野くん?」

「……それに僕は、Aちゃんと付き合ってるから。ごめんね?」

鹿野くんは私の手を握ってそう言い、にこりと笑って私に「じゃあ、帰ろっか!」と言って目に涙を浮かべて唇を噛む李子ちゃんに背を向けて歩き出す。

「……告白、されたの? 李子ちゃんに」

「うん。でもちゃんと断ったから安心してね? ……それとさ、僕の事ずっと『鹿野くん』って呼んでるけど……名前で呼んでもいいんだよ?」

「あっ、うん! えっと……しゅっ、……修哉っ」

そう私が言うと、鹿野くん――修哉は徐々に頬を赤く染め始めた。

「……し、修哉? ――わっ」

「もうホント、可愛すぎだってば……」

修哉は私を強く抱きしめ、震える声でそう言う。そして身体を離したかと思うと、私の顎を軽く持ち上げてにこりと笑みを浮かべてこう言った。

「……大好きだよ、A」

突然の呼び捨てといつもより少し低い声でそう言われて驚いていると、一瞬にして視界が真っ暗になった。そしてそれと同時に、唇に生暖かくて柔らかいものが触れる。
修哉にキスをされたと気がついた私は嬉しさで舞い上がりそうな気持ちを押さえ、ゆっくりと修哉の背中に腕をまわしたのだった。

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作品ジャンル:アニメ
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ペンネグラタン(プロフ) - セトの天然って怖いよね。 (2017年1月2日 20時) (携帯から) (レス) id: 04ea405d06 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:天ノ川夜月 | 作成日時:2016年12月6日 17時

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