大切 ページ9
お風呂を出るとソファに座っている智と目が合う。
大「こっちおいで?」
そう言いながらソファに手を置いていた。
二「今日はほんとにごめんなさい。
迷惑ばっかかけて…」
大「迷惑はかけていいんだよ?
だけど連絡はして欲しかったな」
泣きそうなくらい悲しい顔で笑う智を見て
こんな顔にさせてるのは俺なんだと胸が締め付けられるおもいになる。
大「とりあえずなんであそこに居たか教えてくれる…?」
二「本当はあんなことになるとは思ってなくて…
ただ昔クラスのやつが体売ったらお金が稼げるって言ってたのを思い出して
体売るってゲーセンとかで遊ぶことだと思ってたんだ
それでお金もらえて一人暮らし出来たら迷惑かけないなって…
でも思ってたのと違くて…」
怒られるし嫌われる。
もうここにはいれなくなっちゃうかもな。
そしたら自分の家に帰ってみるしかないか…。
そんなことを考えていたら横から急に抱きしめられた。
大「そーゆー事だったんだね…
とにかく無事でよかった…
ほんとに心配した…
別にお金なんて稼がなくていいんだよ…
ずっとここにいていいんだよ…
もぅなんも言わないでどっかいくのは辞めてね…」
智は俺の右肩に頭を乗せて泣いていた。
なんで?
だっていっぱい迷惑かけて
俺なんていらないでしょ?
どうしてそんなに優しくしてくれるの…
俺の目からも涙が流れてきた。
二「ほんとにいいの…?
迷惑じゃ…ない…?」
大「迷惑だなんて思ったことない…」
2人で泣きながら喋って
いつの間にか抱きしめあっていて
俺ここにいてもいいんだ
って思う瞬間だった。
この人は俺の事を見捨てないでいてくれるんだ。
初めて存在を否定しないでくれた大切な人だ。
大「男にはなんもされなかった…?」
二「ちょっと触られたくらい…」
大「そっかそれならまだよかったけど
怖かったよね…」
二「怖かった……」
また泣きだしそうになった俺を智は優しく包み込んでくれた。
大「もぉ大丈夫だからね」
やっぱり落ち着く匂い。
まだ会ってから3日しかたってないのに何故か智の匂いは落ち着く………
俺はそのまま寝てしまっていたらしく
目が覚めたらベッドの上だった。
智が運んでくれたんだ…
この日もまたリビングからはいい匂いが漂っていて
その匂いに釣られるかのように寝室を出た。
大「おはよ〜
ゆっくれ寝れた?」
二「おはよ智
お陰様でゆっくり寝れたよ」
テーブルを見ると既に朝ごはんが並んでいた。
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作者名:あかにゃん | 作成日時:2019年4月16日 15時