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押し付け ページ7

囚人の労働は基本二人一組で行う。

それを見張るのは私の役目ではなく、別の看守たち。


その間私は休憩という名の睡眠。夕食までには起きてまた囚人の監視だ。

本日も夜勤明けで疲れているというのに



「看守殿!!」

「・・1145」

「1145ではない、桂だ」



私の応答に本日何度目かのそのやり取り。

例え名前を覚えたとしても看守は囚人のことは囚人番号で呼ぶことが義務付けられている。
看守と囚人のなれ合いを避けるためらしい。



「労働はどうしたんですか」
「それが見つからんのだ」


眠い頭はきちんと言葉を理解できない。

もとより、1145の語彙も足りていないのだろうけど。


1145は首を傾げた私を見て、ホラホラと指をさした。



「俺の相手の囚人が見つからんのだ」

「ああ」



なるほどな、とようやく理解し辺りを見渡す。
確か、この人とのペアは連続放火及び殺人犯で最近は入ってきたばかりの囚人。


そういう手の物は看守に見えないようにうまくサボっているパターンが多く、注意すれば看守にたてつくことも稀ではなく他の看守は面倒くさがって相手にしないか・・


「おい、A。1140がサボってんだよ。注意してこいよ」



こうして押し付けられる。


別に私が下っ端だというわけでもない。
どちらかと言えば、私はもうここに十数年務めている。



「1145、行きますよ」

「え、あ、ああ」



1145を連れ1140の前にやってこれば、ギロリと鋭い視線がこちらに向く。
しかし、こんなものは既になれたもの。



「今後一か月の労働相手です。」

「ああ?ぶち殺されてェのか、イモ女」

「労働してください」



彼らにとってみれば、私みたいな女は片手でひねりつぶせるだろう。



「ちょっとー、オタクその年になって反抗期ィ?っていうか、右目に落書きされてますよ?シャンクスみたいに」

「はぁ?」



私を捉えていた瞳は私の隣に居た男に移動する。

男を煽ってか、はたまた本気なのか、真顔でその男に語り掛ける彼に1140も唖然。



「なんだてめェ」
「なんだてめェではない、桂だ」



やっぱり話は噛み合わない。

彼は何者→←感じたこと



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ゆり(プロフ) - あれ?終わりですか!?とても面白かったので残念です…。 (2017年5月7日 13時) (レス) id: 16a2a2c0ee (このIDを非表示/違反報告)
蝸牛 - かっこいいです!更新頑張ってください! (2017年1月21日 11時) (レス) id: 9c8917c2ad (このIDを非表示/違反報告)
みくり - 続き気になります!!更新頑張ってください!!!! (2016年11月9日 6時) (レス) id: a243a73ee4 (このIDを非表示/違反報告)
霧助(プロフ) - かぁつらさん!!イケメンですね!更新頑張ってください! (2016年8月23日 13時) (レス) id: 680443222a (このIDを非表示/違反報告)
神阿(プロフ) - 紅夜桜さん» コメントと誤字訂正ありがとうございました!がんばります!!! (2016年7月31日 21時) (レス) id: d25d67767d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:神阿 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kamiamatome/  
作成日時:2016年6月19日 22時

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