万事屋銀ちゃん ページ20
私を抱えたままエリザベスはズンズンと階段を登って、やがて引き戸の前でピタリと止まった。
ピーンポーンという軽快な音の後、少し変な間があってから聞こえた返事。
ガラリとドアが開けられるのをお尻で感じた。
「エ、エリザベスさん!?」
少し驚いた男の子のような声。振り向こうにも白い巨体が視界を遮り、後ろを向けず抱えられたまま変わっていく景色と床の木目を眺めた。
再び止まったかと思うと、再び体が浮いてドスンという衝撃と共に視界が開ける。
ソファに座らされてポカンとする私と、さらに私と同じく私の真ん前のソファに座りポカンとする眼鏡の男の子と女の子。そして、部屋の奥にある机にドッカリ脚を乗せ顔だけを見せた白髪の男の人。
「・・あの」
しばらくの息苦しい沈黙に耐えられなくなったのか、前に座っていた男の子が手を上げた。
「ご用件は?」
少し私を視界に入れつつ、とりあえず男の子はエリザベスに質問を投げかけた。
エリザベスはすかさずプレートを上げる。
『この娘を預かってほしい』
「あ、ああ。・・っていうか、今日は桂さんは一緒じゃないんだね、エリザベス」
「そーアルナ。珍しいネ」
ズキンと胸がすぐに反応した。
どうやらこの人たちも桂さんとは知り合いらしい。そして、エリザベスとも。
エリザベスは少し押し黙って、プレートを上げた。
『桂さんが無事かわからない』
105人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「銀魂」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆり(プロフ) - あれ?終わりですか!?とても面白かったので残念です…。 (2017年5月7日 13時) (レス) id: 16a2a2c0ee (このIDを非表示/違反報告)
蝸牛 - かっこいいです!更新頑張ってください! (2017年1月21日 11時) (レス) id: 9c8917c2ad (このIDを非表示/違反報告)
みくり - 続き気になります!!更新頑張ってください!!!! (2016年11月9日 6時) (レス) id: a243a73ee4 (このIDを非表示/違反報告)
霧助(プロフ) - かぁつらさん!!イケメンですね!更新頑張ってください! (2016年8月23日 13時) (レス) id: 680443222a (このIDを非表示/違反報告)
神阿(プロフ) - 紅夜桜さん» コメントと誤字訂正ありがとうございました!がんばります!!! (2016年7月31日 21時) (レス) id: d25d67767d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:神阿 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kamiamatome/
作成日時:2016年6月19日 22時