【銀魂】 看守と囚人

革命家 ページ14

私の生活はすこしずつ変化しつつあった。

朝は夜勤からあけ、囚人たちを食堂まで見送るとそのまま睡眠。
そのまま夕方まで睡眠をとって、夕食頃にはい起きてまた監視だ。

日勤の方が少なくなってきた気がするが、看守たちの話を聞くと以前よりもきちんと働く囚人が増え、仕事も減ったらしい。

夜間は見廻りも兼ねグルリと牢内を回り、最後に桂さんのところに寄る。





「桂さん」
「む？なんだ？」


一生懸命に文字を書く桂さんに呼びかければ、桂さんは必ず手を止めて振り向く。
そして、相手の目を見て話すのだ。


「桂さんは、何をしてこの中に入れられたんですか？」


初日から気になって仕方のなかったことを、初めて口に出した。
ここに来る囚人は、所謂終身刑というやつで、死ぬまで外に出ることは許されずここで働き続けなければならない。

世に言う大悪党なんかが来る場所だ。


だけど、この人はそんな風には見えない。

少しずれているけれど、育ちの良さがうかがえる性格や、人を惹きつける力を持って居るように感じる。


「俺は、革命家だ」

「革命、家？」


いまいちピンとこない名前に首を傾げると、桂さんはコホンと静かに咳払いをした。


「つまり、だ。君の父上や母上とおそらく同じであろう。俺は国を変えるために戦っていたのだ。天人と・・そして、幕府と」
「ッ！」



そこまで言われてやっとわかった。
彼が、攘夷志士だと言うことが。

私の父や母も同じ、ずっとそう呼ばれていた。






「俺たちは、侍だ」

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