黒い封筒 ページ5
太宰は開けようとした扉から手を離し、ゆっくりと後ろを向いた。
目の前には銃を構えた構成員が数人いた。
森「座りなさい、太宰君。」
太宰は動かない。
部下の一人が頭にじゅうこうを突きつけるが、彼は微動だにしなかった。
太「水無月が手遅れになる。」
森「座りなさい。」
太宰は己に突きつけられた銃口をチラリと一瞥して森の方へゆっくりと歩いた。
彼の目の前で止まり、静かに口を開いた。
太「ずっと考えていました。マフィアとミミック、そして黒の特殊部隊。
この三組織をめぐる対立は一体誰が操っているのか。」
安吾が異能特務課だと知った時、これは異能特務課の計略だと結論づけた。
マフィアとミミックをぶつけ、あわよくは共倒れを、と。
だがそれは間違いだった。
太「この絵を描いたのは首領、貴方だ。
ミミックの脅威を利用し異能特務課を交渉の場に引き摺りだした。」
その手駒としてが安吾だった。
太「貴方は安吾が初めから異能特務課だと知っていた。」
そうですね？と確認したが、彼は明確な肯定も否定もしなかった。
ただただ太宰の答えを聞くだけだった。
森「政府機関はマフィアにとって鬼のような存在だよ。気軽に操れる相手じゃない。」
太「だからこんな大掛かりの仕掛けを描いたのでしょう？
その封筒にはそれだけの価値がある。」
ゆっくりと封筒を開け、中から一枚の紙を取り出して広げた。
その紙には政府の印鑑が押されてあった。
太「異能組織として活動を許可する証書。“異能開業許可証”を。」
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ハルモグ(プロフ) - 続きが出るのを今か今かと待っていました！今回もすっごく素敵でした！これからも頑張ってください！ (2019年6月12日 2時) (
レス) id: 5ac9ba810b (このIDを非表示/違反報告)
金糸雀 - 続き待ってました！これからも頑張ってください。 (2019年4月23日 18時) (レス) id: 359e27b0ea (このIDを非表示/違反報告)
カゲロウ(酸性) - 面白かったです！更新頑張ってください！ (2019年3月20日 18時) (レス) id: 26ee7c4c14 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：神無月 | 作成日時：2019年3月20日 0時
