北山さんとyummy!な関係

高校の先生 ページ5

主人公ちゃんの苗字は佐藤です！









「キタミツおはよー」




「みっくんおはよう！」








今日も元気な挨拶が

廊下から聞こえてくる









そんな生徒たちの挨拶に





「おー、おはよ」









って眠そうに返しながら


教室に入ってきた北山先生






担当教科は数学



私のクラスの担任でもあり

サッカー部の顧問でもある







話しやすくて授業も分かりやすいから

生徒たちからの信頼も厚い









そんな北山先生に恋して1年が経とうとしてた


高3の冬









今の時期はラストスパートってこともあって勉強にも熱がはいる









私も放課後は毎日学校に残って勉強してた









何日も勉強の日々が続いて




ついに明日が受験本番









いつもみたいに遅くまで残って勉強してたけど




なんだか落ち着かなくて





あっという間に時間が過ぎた









ここでよく北山先生に数学教えてもらったなぁ








って思いながら暗くなった外の景色を

ぼんやり眺めていると









「佐藤ちゃん？まだ残ってんの？」









そう言いながら北山先生が教室に入ってきた









「あ、もうそろそろ帰ろうかなって思ってたとこです！」








この佐藤ちゃんっていう呼び方も

先生だけ






はじめは

自分のクラスの女の子のことをいきなり苗字にちゃん付けで呼んできて



チャラっ！なんて思ってたけど









今ではこの佐藤ちゃんって言われるのが

嬉しくて呼ばれるたびにドキドキする









私が帰りの準備を始めると






私の前の席にこっち向きで座った先生









いつも数学を教えてもらうときは

となりに座ってたから





なんだかいつもと違う場所でそわそわする








「ついに明日だね、受験」









先生がふわっと笑ってそう言った








「…なんかあんまり実感が湧かなくて、やっぱり不安になります」









「大丈夫。佐藤ちゃんめっちゃ勉強頑張ってたじゃん、数学だってあんなに苦手だったのに今はもう満点近くとれてるし…」









もともと数学が大嫌いだったのに


こんなに勉強できたのは全部先生のおかげ






「先生だからだよ…」









「え？」









「先生がいたからここまで頑張ってこれたんだよ」









私の言葉に優しく微笑む先生

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