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私の作戦。
なるせさんを先に寝かしつける作戦。
先に寝てもらえば、私が別の部屋で寝るまで。なんとも単純明快。そうと決まれば、もう眠いし作戦を実行に移す。
『なるせさん、シャワーとか入る?』
n「うん」
『じゃあどーぞ。』
n「うぃ〜」
『歯磨きしたくない?ストックの歯ブラシあるけど使う?』
n「マジ神」
『www まあ、私もお酒飲んだら磨きたいのでw』
タオルと着替え用の大きめのTシャツスウェット、そしてストックの歯ブラシを渡してリビングで待つ。おぉー・・・これは、眠いなw何もせずとも目が閉じてしまいそうだった。必死に正気を保つこと約15分。スッキリした様子のなるせさんがリビングに戻ってきた。
n「ドライヤーある?」
ガシガシと髪をタオルで拭く様子はなんだか、とても男みを感じてしまった・・・ガシガシ髪を拭くのはなんだか男性っぽい仕草としてカテゴライズしている。見た目こそ女の子のようにも見えるが、やっぱり男なんだな、と当たり前だけど改めて感じてしまった。
n「ん?なに?」
そんなことを考えていると、眠気もあってボーッと見つめてしまっていたようだ。ああ!ドライヤーね。と当初の用事を思い出し、ドライヤーを取り出して渡した。
『私も行ってくる〜もー眠いわー・・・』
n「おー。」
ここで私はミスをしていたことに後で気づく事になる。なるせさんがもう寝るか寝ないかのところでシャワーへ行くべきだった。なんせシャワー出たてはスッキリして目が覚めるもの。もう少し間を置くべきだった。
変になるせさんの仕草にドキッとさせられ、プラスしての睡魔に慌ててしまい、ミスをしたのだ。
・・・とシャワーを出たところで気づいた。
私もシャワーを浴びて頭は覚醒状態となり、思考回路が復活したのだ。うーん。ワンチャン寝てないか?と思ってリビングに戻る。
寝てー・・・ないですよね。ですよね。
n「おつー」
『あい』
n「はい。ドライヤー」
今度は私がドライヤーを受け取り、髪を乾かす。この後のことを考えるも、まあ、普通にソファーで寝てもらえばいいんじゃないか。という結論に至った。自意識過剰よ。一緒に寝ようってなるせさんが言ってくるなんて。そして、そんなことを考える時点で、自分が一緒に寝たいって思ってるということだ。なんて浅ましい!!そう思いながら髪を乾かしていた。
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作者名:カニカニハンマー | 作成日時:2022年6月13日 22時