第31話【ちょっとした怒り】_総悟side ページ32
_総悟side
10時前、インターホンが鳴った。
こんな夜更けに…と
ベットでごろんとしていた俺はしぶしぶ起き上がる。
ドアを開けて俺をイライラさせる犯人の顔を伺った。
「へい・・・」
「総悟!」
「!?」
まず目にとまったのは俺のストレスの原因。
「A・・・
なんでィ、こんな時間に」
「ハァ・・・ハァ・・・も、もしかして、寝てた・・・?」
息があがっているから、走って来たんだろう。
「どうした。」
「あっあのね、総悟は・・・誤解してる…」
「ああ゛?
それ、置き手紙に」「だからさ、
仲直りした『グイッ』いいいい??」
ソイツの細い腕を力強く引っ張る。
俺の家に連れ込んで、支えが無くなったドアはバタンと閉まる。
動揺しているような、していないような微妙な反応をするこいつ。
パッと手を離すとゆっくりとソイツの手は戻っていった。
「怒って・・・る?」
ソイツの顔の横の壁にドンッとグーパンする。
「わわ・・・なに・・・」
いつの間にかソイツは俺と壁に挟まれて、戸惑っていた。
「はっ、テメーはよォ・・・」
「え?」
ただ、俺は今まで思っていた事を言った。
Aに話しかけてもイラついたこと 、通学路でもイラついたこと、メールで返信が来なくてイラついたこと。
すべてを話した。
・
・
・
「ごめん、総悟…それ自体が誤解なんです…」
「あ?」
困ったような表情を浮かべつつ、何気に俺と壁の間から抜けて
俺の手をとるA。
「よく聞いて。
私ね、あの時そりゃあ怒ったよ。デリカシーの無さに。
でもね、私はそれを知っての上でずっと総悟と幼馴染をやってきたのに、それは無神経なんじゃないかって思ったの。
だから、私も仲直りしたかった。
でも、いつもタイミングが悪かったの。
くしゃみが出そうなときだったり
通学路では私がトイレに急いでいたときだったり
携帯が水没したり…
そんなときにいつも総悟がいて…
それで、すれ違った、というか…」
「…お前の言いたいことはよーくわかった。」
Aは手を離した。
「…じゃあ最後。なんでお前ん家に神威が入っていったんでィ」
聞けば、またAが傷つくんじゃないかと思ったが、
俺は聞きたかった。どうしても。
・
どうも苦い顔をするAに俺はやっぱり嫌われたくない、距離を置かれたくない、と
思ってしまい、
「…やっぱいい。もう遅いから帰れ」
俺はそう言って帰した。
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カオモジ* - うへぇ!?(°д°;;)1000hitですか!!ありがとうございます!(^q^) (2014年12月20日 16時) (携帯から) (レス) id: 10bb338e75 (このIDを非表示/違反報告)
カオモジ* - はぁぁああ・・・!!ありがとうございます! (2014年12月14日 19時) (携帯から) (レス) id: 10bb338e75 (このIDを非表示/違反報告)
にょろたん(プロフ) - 面白いです (2014年12月1日 13時) (レス) id: ada6021f3e (このIDを非表示/違反報告)
カオモジ*(プロフ) - 作者名を変えました。(ヘラクレス→カオモジ*) (2014年9月30日 14時) (携帯から) (レス) id: 10bb338e75 (このIDを非表示/違反報告)
ヘラクレス(プロフ) - ありがとうございます!がんばります! (2014年9月10日 22時) (携帯から) (レス) id: 10bb338e75 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:カオモジ* | 作成日時:2014年9月7日 20時