林檎が七つ ページ8
家を飛び出した私は、近くにあった森の中をふらふらと歩いていた
左目は相変わらず映像を映し出す
でも今の私に映像を見るほどの元気はない・・・勝手に映し出されるのだけど
しかし消し去ろうとすればするほど映像は歪み、景色はぐちゃぐちゃになっていく
『〜っう、も、やだ・・・！』
立っていられなくなって、私は目を押さえて座り込んでしまった
頭がグルグルして、とりあえず映像に意識を向けた
《これ、私がつけてたリボン・・・？》
《白雪、A、お前らこの林檎絶対食うな＿》
・・・これは、姉様とゼンさん？
二つの映像は景色が違うから、時間枠がよくわからない
『やっぱり何か悪いことが・・・』
｢何の話だ？」
・・・
『うわぁぁっ！？ゼゼ、ゼンさ、どうしてここに・・・！』
驚きしりもちをつく私
木の上からゼンさんが降りてきたのだ
｢クッ、ハハ、驚きすぎだろ！俺はAが心配だったからここに来たんだ。気分が悪そうだな、大丈夫か？｣
・・・優しいなぁ
ゼンさんかっこいいし、きっと女の人にモテるんだろう
そんな事を思いながら重い腰を上げる
『はい、私は大丈夫です！ご心配おかけして｢嘘。｣・・・え？』
｢そんな顔色して大丈夫なわけないだろ。｣
『あのっ、ちょ、』
ぼふっと、気がつけばゼンさんの胸に収まっていた
ゼンさんは私の頭を優しく撫でてくれている
あの映像もいつのまにか消えていた
｢A。｣
ゼンさんがその体勢のまま名を呼ぶので、顔を見て首を傾げた
｢お前のその目と家出とは、何か関係が？」
ゼンさんは私の目をまっすぐ見つめた
ここで判断を誤えば、私は確実に売られるか、所有物にされてしまう
考え込む私に、ゼンさんは言った
｢話したくないならいい、今はまだその時じゃないってことだ。」
ただな、と言葉を区切る
「俺は、お前の助けになってやりたい。そのことを忘れないでくれ。｣
その言葉に目を見開く
“出会ったばかりの私を、心配してくれている“
その事実に、胸がポカポカして。
なんて優しい人なんだろう、って
『少しだけ、でいいですか？』
｢！＿＿ああ、もちろんだ。｣
この人になら、全てを打ち明けられるかもしれない、私を救ってくれるかも知れない
そう思って、目のこと以外全て話した
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かるp(プロフ) - 赤司ありあさん» 返信遅れてしまい、すいませんでした。赤司ありあ様、コメントありがとうございます！どストライクですか！？ハートを射る事が出来て嬉しいです。勿論頑張っていきたいと思います！ (2016年2月14日 20時) (
レス) id: 3ac4b62ad0 (このIDを非表示/違反報告)
赤司ありあ - おっ！これはエンペラーアイですか？wこれは、もう度ストライクですね！大好きです！！これからも読まさせて頂きます！！頑張ってください (2016年1月1日 19時) (レス) id: 63ba2608d2 (このIDを非表示/違反報告)
かるp(プロフ) - 猫型。さん» 猫型。様、コメントありがとうございます！最近更新が停滞気味で・・・。しかし尊敬してもらえるとは、とても嬉しいです！ (2015年11月14日 19時) (レス) id: 3ac4b62ad0 (このIDを非表示/違反報告)
猫型。 - 作者様の書く小説のリズムテンポが素晴らしすぎて毎度尊敬してしまいます…(,,´ω`)赤髪の白雪姫、面白いですよね！ (2015年10月6日 19時) (レス) id: bf9ac0b0e3 (このIDを非表示/違反報告)
かるp(プロフ) - +*+*はりゅりゅ*+*+さん» まじです！ゼンさんもオビさんも見る度数秒手を止めて見入ってしまいます（毎ページ）！オビさんのボケもかなり好きです！ (2015年8月16日 22時) (レス) id: 3ac4b62ad0 (このIDを非表示/違反報告)
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