林檎が四十個 ページ42
しばらくお腹を抱えて笑っていたゼンさんは、ゆっくり呼吸を整えた
「ハルカ公、俺は権威や地位を重んじる者が周りにいるのも悪くないと思っている。王子として、お前やAの様な多様な考えを知ることも必要だからな」
ハルカさんはハッと息を呑む
ゼンさんは普段から脱走、からかいなど子供の様な事をするけれど、こういった時の威厳が凄い
私は、そんなゼンさんを尊敬している
「ハルカ公、貴公にとって爵位は重要か？」
ゼンさんは目を閉じ、頭の後ろに手をまわしながら問うた
ハルカさんは少し答えづらそうに下を向き、小さな声で“はい“と答えた
「そうか＿＿ならば大事にされよ。二度目はない」
言い放ったゼンさんに、ハルカさんは小さく敬礼をし、すっきりとした足取りで建物の中に消えた
「はぁ、」
それを見届けたゼンさんが溜息をはく
「これで一見落着ですね」
青年の軽い声
それにゼンさんはぶちギレ寸前
青年に歩みより胸倉を掴んで、彼を自分の監視下に置くと宣言した
彼の名前は“オビ“というらしい
「ねっ、お嬢さん！」
『っ！？は、はいっ！』
ポケッとしていると、いつのまにか話題がふられていたので、とりあえず返事をしておく
青年は私を興味深そうに眺めて、爆弾発言を投下した
「いやぁ〜それにしても！赤の国の姫さんは殺されたって聞いたんだけどなぁ、さっきの矢を止めた所を見ると・・。ね、教えてよ、」
＿＿どうやってあの中を生き延びたの？
『へ、あっと、その』
顔から血の気が引くのがわかった
なんだか怖くて目に何がが溜まっていく
オビさんがずいずいと迫ってくるので、思わずぎゅっと目をつぶった
すると、
「っうわ！？」
がさっという音と共に、オビさんの気配がなくなった
恐る恐る目を開けると、いつのまにか私の前に立っていたゼンさんが、オビさんを投げていた
・・・投げ、る？
『おっ、オビさん！？だだだ大丈夫ですか！？』
「うん、全然」
オビさんは綺麗に着地しており、笑顔でこちらに手を振っている・・・が、ゼンさんの指示により、後ろから来たミツヒデさんと木々さんに捕らえられた
たちまち連行されるオビさんはくるっと後ろを向き、「“オビ“でいいよーお嬢さん」と手をぶらぶらさせた
さあて後は、
「A」
「聞きたい事がある」
この黒い笑顔が素敵な王子様のお相手をしなければ
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かるp(プロフ) - 赤司ありあさん» 返信遅れてしまい、すいませんでした。赤司ありあ様、コメントありがとうございます！どストライクですか！？ハートを射る事が出来て嬉しいです。勿論頑張っていきたいと思います！ (2016年2月14日 20時) (
レス) id: 3ac4b62ad0 (このIDを非表示/違反報告)
赤司ありあ - おっ！これはエンペラーアイですか？wこれは、もう度ストライクですね！大好きです！！これからも読まさせて頂きます！！頑張ってください (2016年1月1日 19時) (レス) id: 63ba2608d2 (このIDを非表示/違反報告)
かるp(プロフ) - 猫型。さん» 猫型。様、コメントありがとうございます！最近更新が停滞気味で・・・。しかし尊敬してもらえるとは、とても嬉しいです！ (2015年11月14日 19時) (レス) id: 3ac4b62ad0 (このIDを非表示/違反報告)
猫型。 - 作者様の書く小説のリズムテンポが素晴らしすぎて毎度尊敬してしまいます…(,,´ω`)赤髪の白雪姫、面白いですよね！ (2015年10月6日 19時) (レス) id: bf9ac0b0e3 (このIDを非表示/違反報告)
かるp(プロフ) - +*+*はりゅりゅ*+*+さん» まじです！ゼンさんもオビさんも見る度数秒手を止めて見入ってしまいます（毎ページ）！オビさんのボケもかなり好きです！ (2015年8月16日 22時) (レス) id: 3ac4b62ad0 (このIDを非表示/違反報告)
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