林檎が二十八個 ページ30
ゼンside
足を痛めたAを俺は姫抱きにし、彼女の家についてから2時間くらいたっただろうか
目を真っ赤にさせてAを待っていた白雪は、帰ってから怒涛の如く怒り説教している
正座をさせられているAとその白雪の怒った顔に思わず固まった俺は、２時間たった今もベッドの上で二人を見ていた
｢〜からいつも無茶しないでって言ってるのに！」
『・・・う、』
しかし先ほどからAの様子が変だ
さっきまで目をうるうるさせながら震えていたが、突如それがなくなり、ずっと下を向いている
白雪もさすがにおかしいと感じたらしく、
｢・・・A？」
と心配そうに彼女の肩に触れた
次の瞬間
｢キャッ、A！？」
｢おいA！？」
ゴトッと大きな音と共に、Aが前のめりに倒れたのだ＿顔から
俺は腰を上げ、今日何度目かわからない姫抱きをしてベッドに彼女をそっと横たわらせる
ベッドに入った時、Aから一定の呼吸音が聞こえた
これは・・・
『・・・すー』
｢A・・・」
｢寝てる、だけだな」
二人してホッと息をはいた
｢はぁ、Aってば。ゼンもありがとね？」
白雪はこっちを振り返り、ニカッと笑った
｢この前Aを、10分で行ける所に一人で買い物に行かせたんだけど、4時間たっても全然帰ってこなくて、町中探し回ったの。その時に反省すべきだったよね・・・」
白雪が遠い目をしていう
まさかあのしっかり者のAにそんな弱点があったとは・・・
｢＿っくく、ハハハッ！！」
俺は耐え切れず、大声で笑ってしまった
白雪はそれを見てアハハと苦笑いすると俺の側へよってきて、ボソッと呟いた
｢＿＿ゼンってさ、Aの事好きなんでしょ？」
｢＿＿は？」
マヌケな反応を見て、今度は白雪がケタケタ笑った
俺は“好き“という感情がよくわからない
それを言うと白雪がまた笑いだした為、俺は“うるさいぞ！“と声を荒げた
すると白雪は急に思い出した様に、悲しい顔をして言った
｢もしそうなら、ゼンに話さなきゃいけないことがあるんだ。」
“でも今は話さない！Aの事は私に任せて、王子は執務して下さい！“
そういって俺を廊下に押し出した白雪は最後に言った
｢＿Aの事、守ってあげて。」
悲しげな声色に、俺はただ“ああ“と返事をするしかなかった
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かるp(プロフ) - 赤司ありあさん» 返信遅れてしまい、すいませんでした。赤司ありあ様、コメントありがとうございます！どストライクですか！？ハートを射る事が出来て嬉しいです。勿論頑張っていきたいと思います！ (2016年2月14日 20時) (
レス) id: 3ac4b62ad0 (このIDを非表示/違反報告)
赤司ありあ - おっ！これはエンペラーアイですか？wこれは、もう度ストライクですね！大好きです！！これからも読まさせて頂きます！！頑張ってください (2016年1月1日 19時) (レス) id: 63ba2608d2 (このIDを非表示/違反報告)
かるp(プロフ) - 猫型。さん» 猫型。様、コメントありがとうございます！最近更新が停滞気味で・・・。しかし尊敬してもらえるとは、とても嬉しいです！ (2015年11月14日 19時) (レス) id: 3ac4b62ad0 (このIDを非表示/違反報告)
猫型。 - 作者様の書く小説のリズムテンポが素晴らしすぎて毎度尊敬してしまいます…(,,´ω`)赤髪の白雪姫、面白いですよね！ (2015年10月6日 19時) (レス) id: bf9ac0b0e3 (このIDを非表示/違反報告)
かるp(プロフ) - +*+*はりゅりゅ*+*+さん» まじです！ゼンさんもオビさんも見る度数秒手を止めて見入ってしまいます（毎ページ）！オビさんのボケもかなり好きです！ (2015年8月16日 22時) (レス) id: 3ac4b62ad0 (このIDを非表示/違反報告)
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