林檎が二十五個 ページ27
｢っ、誰だてめぇ！！」
巳早さんは彼に向かって剣を振る
しかし彼は難無く剣を避け、顔と腹に一発ずつ拳をあてた
吹っ飛んでいった巳早さんを見やった彼は後ろの壁に手を付き、座り込んだ私に顔を寄せた
｢ようA、日帰りじゃなかったのか？」
『ゼン、さん？』
ゼンさんは汗を浮かべ、少し怒っているように見えた
｢怪我は？」
『あ、えと、大丈夫、です。』
足の事はどうでもいい 帰る時だって気合いで帰れる！
とにかくゼンさんに迷惑をかけたくなかった私は、少々吃りながらも笑顔を作って答える
｢そうか、」
ゼンさんは顔を少し緩めた
その時、木に体をもたれかけた巳早さんが、挑発するような口調でいった
｢はっ、護衛がいたのか＿赤髪献上した先で、俺がその世話を仰せつかって稼ぐって手もあったのによ。」
正直そこまで考えてるとは思っておらず、驚きが声に出てしまう
聞けば巳早さんは元々貴族で、ここの屋敷も元々彼のもの
“そこそこきらびやかだった“と懐かしむ様に言ったが、沈んだ顔つきで没落してしまった、と呟く
もう一度金持ちになる為に、赤髪とこの目を持つ私が必要らしい
｢黙れ」
最後まで聞いたゼンさんは顔を歪ませる
｢この娘がお前の目にどう映っているかなんて知りたくもないがな、Aは一欠けらも道具とされるためにはない！」
『っ！』
＿＿少しうるっときました
今まで存在自体道具のそうな私が、初めてそれを否定された
その事がとても嬉しかった
巳早さんが不意に私を呼ぶ
｢＿Aってのか、あんた」
｢名を呼ぶな！」
｢お父さんかあんた」
｢お父さん、だと・・・！！」
何故か怒りで剣がプルプル震えているゼンさんを苦笑いで見る
巳早さんは弱々しい手つきで私に何かを放り投げた
『私のネックレス・・・！？』
赤い紋章を象った鍵型
間違えるはずがない
彼は私をまっすぐ見て、ふっと笑った
｢その赤髪、その瞳、そのネックレス＿あんた失踪した赤の国の第一王女だろ？」
『え、』
｢は？」
心臓が一瞬、強く弾んだ
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かるp(プロフ) - 赤司ありあさん» 返信遅れてしまい、すいませんでした。赤司ありあ様、コメントありがとうございます！どストライクですか！？ハートを射る事が出来て嬉しいです。勿論頑張っていきたいと思います！ (2016年2月14日 20時) (
レス) id: 3ac4b62ad0 (このIDを非表示/違反報告)
赤司ありあ - おっ！これはエンペラーアイですか？wこれは、もう度ストライクですね！大好きです！！これからも読まさせて頂きます！！頑張ってください (2016年1月1日 19時) (レス) id: 63ba2608d2 (このIDを非表示/違反報告)
かるp(プロフ) - 猫型。さん» 猫型。様、コメントありがとうございます！最近更新が停滞気味で・・・。しかし尊敬してもらえるとは、とても嬉しいです！ (2015年11月14日 19時) (レス) id: 3ac4b62ad0 (このIDを非表示/違反報告)
猫型。 - 作者様の書く小説のリズムテンポが素晴らしすぎて毎度尊敬してしまいます…(,,´ω`)赤髪の白雪姫、面白いですよね！ (2015年10月6日 19時) (レス) id: bf9ac0b0e3 (このIDを非表示/違反報告)
かるp(プロフ) - +*+*はりゅりゅ*+*+さん» まじです！ゼンさんもオビさんも見る度数秒手を止めて見入ってしまいます（毎ページ）！オビさんのボケもかなり好きです！ (2015年8月16日 22時) (レス) id: 3ac4b62ad0 (このIDを非表示/違反報告)
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