聞いてますか白石さん【鬼滅の刃】

白石さんが16人 ページ17

胡蝶side




先程帰ったと報告をして
眠そうにフラフラと私にもたれ掛かって来た
Aさんに慌てる炭治郎くん。





｢す、すいません｣


｢良いんですよ、Aさんはあまり
動くと眠くなってしまうのでしょう？｣


｢はい｣


｢それに私はAさんを妹の様に思っています。
だから、余り気にしなくてもいいんですよ。｣








私の膝ですやすやと規則正しい眠りを着くAさん。炭治郎くんの羽織をかけていたはずが、今やそれを抱きしめて眠っていた。

少し炭治郎くんが羨ましい。
Aさんは純粋で可愛らしいし、だからこそ

この刀を握る物騒な世界に入る時に一緒に頑張ると
こんなに愛らしいお嬢さんが隣にいたんだもの。
心強いに決まっている。








『しのぶ』


｢あら、おはようございます。｣


『炭治郎は』


｢俺はここだぞ｣


『お腹空いた』









体力の消耗のせいで空腹状態なのか
先程買ってきたらしいお団子は今夜
お月見に食べるらしく取っておきたいと
炭治郎くんが言っていたから出せないし。

アオイも皆さんもやることがそれぞれありますし。








｢あらあら、まだご飯の時間じゃないですから
もう少し待ちましょう。｣







アオイが手伝いを頼みたいと言っていたけれど
少しまだ寝足りなさそうなAは
大丈夫でしょうか。









『しのぶ手当ありがとう』


｢良いんですよ、Aさん｣


｢お礼がしっかり言えて偉いな｣


『偉い』


｢うん、偉い偉い！｣


『しのぶも炭治郎も偉い』


｢あら｣


｢俺も偉いか！｣









炭治郎くんは目に見えて嬉しそうにAを
撫で回し照れた顔を隠していた。

青春ですね、なんて思いながら
竈門Aさん、なんて想像してみると
なんだか今と変わらない気がして
それこそ少し笑えてくる。








｢竈門A、なんてどうでしょう｣


｢しのぶさん！？｣


『アオイ、どこにいる』


｢ふふ、Aさん、アオイは御洗濯物を
干してますよ｣


『わかった』






ーーーーーー

｢しのぶさん…！｣


｢あら、我妻A、とか嘴平A、とか
色々考えてしまって｣


｢そ、それは嫌だ！｣

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