聞いてますか白石さん【鬼滅の刃】

白石さんが10人 ページ11

神崎side



朝皆さんのご飯を作ろうと御台所に行くと
Aが戸の前で3角座りをしていた。





｢A？｣


『お手伝いしたい』







噛み合ってはいないがやりたい事は伝わった。
Aの好意に甘えてお手伝いしてもらいましょうかと御台所に入りAに前掛けを手渡し
野菜などを切って欲しいと頼む。

切るの早い…。
しかも横顔も何処と無く楽しそう。

やっぱりこう言う所を見ると鬼殺隊の隊士とて
女の子の面もあるんだと思う。








『アオイは何を作ってるの』


｢お味噌汁よ｣


『あ、野菜無くなっちゃった』


｢じゃあ、洗い物頼んでもいい？｣


『流し台？』


｢…ええ！｣








＿アオイの分も戦う、じゃ納得いかない？＿

初めて会話が成立したのは
私が悩んでいた時だったっけ。
私はまだ自分に納得いっていないけど
今少しだけあの言葉のおかげで心が軽い。

Aはあんなに華奢で、力も他の隊士より
あまり無いのによく頑張っていると思う。







『また手伝う』


｢お願いしようかな｣








異性が圧倒的に多いこの空間で
同性で歳が近い友人と並んで料理というのは
なんだか心がほっとする。

戦えない隊士だと時々言われていたから心が
荒みそうになるがAやカナヲがいてくれて
胡蝶様がいいんだよと言ってくれて







｢いつもありがとう、A｣


『？』








そろそろ出来上がってくる頃だ。

善逸さんはAが作ったなんて言ってら
大層うるさく喜ぶだろう。

炭治郎さんや伊之助さんは沢山Aを
褒めそうだなって。

余ればカナヲにもお弁当として持たせよう。







『楽しい？』


｢うん｣


『美味しそう』


｢もうすぐ出来るからお皿出して｣

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